月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

地味な夏休みにしよう

今年はみなさん短い夏休みとなりますが、受験生においては是非「地味な夏休み」になるように過ごし方を計画立ててみてほしいです。

夏休みというと、海水浴にいったり花火大会にいったりおじいちゃんおばあちゃんの家に里帰りしてみたり、色々遊ぶ行事を詰め込んでenjoyした記憶があると思うんですよ。でも勉強で「夏休みは数学IAIIBを終わらせて、物理は力学をマスターして、英語は文法を全部詰め込んで・・・」みたいなことやるのは全くオススメしません。

勉強みたいにコツコツと継続して成果を出すものというのは、超地味な毎日をいかに飽きずに継続できるか。その地味な日々が大きな成果に結びつくという想像の世界を楽しむ、という楽しみ方をしてほしいんですよね。

季節柄夏休みのことについて相談されることもありますが、普段よりちょっと負荷が高いけれども、やることのメニュー自体は普段と変わらない、みたいな夏休みにするようアドバイスすることになります。

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp

1行の計算で学力が分かってしまう

最近は英語の授業で辞書の引き方をレクチャーすることが多かったのでblogも辞書関連のことが続きました。

数学のほうはベクトルをやっている生徒が多いです。ベクトルは抑えるべき数少ないポイント(平面は基準のベクトルが2つ、点を求める問題は2通りに表して係数比較、直線上の点は t : 1-t とおく、直線上の点は係数和=1・・・など)を背景から理解してしまえばまったく難しくないのですが、中途半端にテクニックに走ってちょっとひねられたらわからなくなるか、そもそもベクトルの考え方が入ってこなくて苦労する、ということがよくあります。

よく理解しておかないと、計算がひたすら発散しいていって「あれ、今何やってるんだっけ?」となるのがこの単元。

たとえば計算で使われる文字のうちどれが主役か分かっていないと、こういう表記をすることになります。

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普通は上のように、係数→ベクトル、の順番で書くところを、ベクトル→係数、の順番で書くとか。

 

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このような計算をいちいち全ての項を展開して整理する生徒は、ベクトルの基本方針が全く分かっていません。

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基準になるaベクトル、bベクトルの係数として計算するのだから、下段のような計算にならないとダメ。

こういう計算の所作に、理解の程度が現れることもあります。

 

 

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直接話さなくてもblog3年分読めば・・・

blogで塾のことを色々書いているのは当然広告のためでありまして、「ちゃんとした塾あるやん〜ここいってみよ」というアクションを喚起するために塾の様々な側面をアピールしています。

しかしもうこれ以上生徒さんが来られても受け入れるキャパが足りないし、かといってスタッフの求人をしてわざわざ全く知らない人を採用してコミュニケーションを取って講師に育てて・・・ということなんてやる気がしません。採用するなら断然縁故採用ですね。

しかし塾のアピールを辞めて「今日はギターを弾いてみました〜イエーイ」とかいう記事を書かれても、誰も読みたくないと思います。

それにしても当塾は塾での様子のみならず、私が普段どう考えて塾をやっているか、どういう考えでスタッフを採用しているか、授業をやっていて何が面白いと思うのか、など全てをさらけ出しているので親切としかいいようがないですよね。

保護者の方から見て塾の良し悪しって、指導通りやれば学力がつくという結果という側面は当然のこととして(高校生を預かる塾のなかにはここが微妙なところも多いですが)、「お金払ってちゃんとうちの子と向き合ってくれるのか?」ということだと思うんですよ。

それって塾のシステムとは関係がなく、結局教える人がどういう人か。

全国区の大手のところだって先生がまともならしっかり向き合ってくれるし、個人塾であっても惰性でやっているところだと向き合っているように装ってそこまで熱量がない、ということがありえます。

当塾のblogを2-3年分読んでもらえれば、私と直接話しをしなくてもだいたいの人物は分かると思いますので、保護者の方からしたら分かりやすいのでは。入塾前に面談しなくても、blog読んだほうがよほど分かると思います。

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辞書使え 授業に辞書もってこい

英語の授業で生徒の和訳添削中に、「辞書調べて訂正して」といって返却することが多々あります。

辞書を引いたらたいてい上手く訳せてしまうのではと思う人もいるかもしれませんが、辞書を引いてドンピシャの訳語を持ってくるのは意外と難しい作業です。

先日は前置詞forについて調べさせたところ、ちょっと訳が遠かったので「どこ調べた?」といって辞書を見せてもらったら、

 

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この部分しか見てませんでした。

Yo man!

forの解説ページって2ページあるって知ってるかい?

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ほら。
わざわざ500g近い辞書を授業に持参させておいて、for冒頭の3cm×5cmの部分だけで訳ができるなら、電子辞書で済ませてますわ!

salmon(名詞)の訳を調べるノリで、前置詞を調べちゃダメよ。

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前置詞forみたいな多義語を調べる場合はねぇ〜、まず本文からおよその訳の予想をしてから辞書に向かって、辞書のなかでそれと近い例文があるところを探すのだよ〜

 

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学力がある人は解けるし、無い人は崩れる試験

今年からセンター試験の問題形式や配点が変更になって名前まで変わっています。

これだけ大きく変化があると「共通テストに対応しないと」などと焦ってしまうこともあると思います。

ただ実際に、昨年のセンター試験以上に何か対策する必要があるかというと、ありません。

そもそも昨年までもセンター試験対策というのは直前の11月とか12月に過去問を演習して問題の出題形式や多少独特な誘導、設問意図に慣れることのことを指すのであって、センター試験の問題を解くために何か特別な授業や対策が必要かというとありませんでした。(センターでしか受験しない理系でいう国語や社会、文系でいう理科は別として)

なぜそういう対策で済むのかというと、試験を作問する人がとても真面目でいい人だからなんです。

センターの作問者はおそらく「受験生の○○の知識を知りたい」というコンセプトというか軸を作ってから、それを測るためにどういう問題を作ればよいか、という作問に落とし込んでいます。

それを完全にマーク式で問うという制限があるので多少独特な問題のように感じられてしまうのですが、設問自体は英語にせよ数学にせよ絶妙なところを突いています。

今年から見た目上の出題形式は変更になりますが、そういう作問の背景があることを推測すると、昨年通り「学力がある人は解けるし、無い人は崩れる」という問題になるというのが容易に予想できます。

なので受験生は安心して、二次試験にむけて頑張ったらいいのです。

 

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