塾で出会った生徒で、教えればものすごく飲み込み(理解)が早いのに、「学校の先生の教え方が分からないから・・・」という理由で、これまで勉強してこなかった生徒が居ました。そういう生徒なら、いくつか塾を見て回って好きな先生が居るところで頑張れば、定期テストの点数や内申点は上がっていくのだと思います。
そうではなく、学校の授業もまあまあ分かる、けどさらに塾で勉強して成績を上げたい、そんな生徒ももちろん居てそういう生徒は塾でさらに勉強して学力を上げていきます。
中学生の通塾率は7割とも8割とも言われていますが、塾に行くべきでしょうか?行くとしたらどういうところに行くべきでしょうか?
塾に通うメリット
まず、中学生において塾に通うと得られる効果はかなり高いと思います。
・半強制的に週3回×2〜3時間勉強させられる
・塾によっては、宿題を出される
・塾によっては、学校の先生ごとの過去問題を持っている
愛知県であれば、塾の月謝の相場は19,000円〜31,000円程度ですが、毎月この金額を支払って、塾の授業にある程度ついていくことが出来れば実力以上に内申点が得られるはずです。
感覚的には毎月3万円払って子供の成績を買う感覚に近いのではないでしょうか?良い高校に進学している生徒に中学時代の塾を聞くと、決まってこの辺の大手のN塾の名前を聞きますので、ついていけるなら少々高い月謝を払ってでも大手に通うのが費用対効果が高いでしょう。
塾に通うデメリット
一方で、デメリットもあります。正直、↑で上げたメリットというのは生徒にドーピングを打っているようなものです。カネに物を言わす、という解釈をすれば、まあ金持ちの子供は色々経験出来て大人になってもお金を稼ぎやすくなる、そういう社会ですよね、っていう話になりますが、中学生のうちにドーピングしまくると高校入学後に困ったことになると思うんですよ。
中学でも塾でも「あれをやれ、これをやれ、あれはするな、これはするな」というたくさんの命令形の文を聞いて、自分が出来ることは部活を何にするかとか3つくらいの高校から志望校を選ぶとか、その程度です。しかし、高校生になって卒業後大学進学することも出来るし就職という道もある、というように選択肢の自由度が増すとどうなるか。
そうなると、ドーピングで育ってきた生徒は「僕は私は何をしたら良いんですっけ?とりあえずみんな大学受験だし受験しよう」で、フタを明けてみれば「名大は箸にも棒にもかからなかったけど、〇〇大学には受かったぞ、みんなも一緒だし進学しよう」という姿が目に浮かびます。
ようは自分のエンジンが育たずに、考える力や判断力が中学生でストップしてしまうということです。
かくいう私は、中学時代に塾に通っていませんでした。今、もし中学生の子供が居たらどうするかというと、子供には勉強のやりかただけ教えて自習させるでしょう。
とか言いながら、4月から高1、高2のほか中3も募集するのですが、授業ではこういう勉強方法もあるんだよっていうことを伝えていきたいですね。