月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

大学で得られる最も貴重な財産は友人

今月は塾の開校のためチラシを作ったり、折り込みを入れたり、ご来客に対応したりといよいよ塾の立ち上げという日々を過ごしています。そんな中、珍しく3週連続で東京からのご来客があり、面白い話を聞かせていただいたりディスカッションすることが出来ました。

 

1週目はサークルの先輩で、今はコンサルティング会社で勤めておられます。企業の売買を扱うこともあるそうで今の私の環境とスケールが全く違うのですが(笑)、up or outの環境で仕事がとても楽しいとのことで、脳みその作りが違うのかなと思いました。コンサルは大学生ならおそらく誰もが一度は憧れる職業ですが、入るのも東大京大というのが目安のように困難ですし、平社員で入社して数年で昇進出来なければ居づらくなって退職を余儀なくされるという業界です。コンサルの人は論理的過ぎると揶揄されることもあるようですが、私は論理的過ぎる人のほうが会話していて楽しく時間がたつのが非常に早く感じます。

 

2週目は経済学部で農経ゼミに所属していたときの同期で、今はベンチャーで代表をしておられます。社会人1年目から活躍されていてどんどん昇進していっていたので、同期としてそれを見て憧れというか焦りを感じつつ、彼に負けないように頑張ろうと思えるのでとても貴重な友人です。会うたびにお互いが新しい世界を切り開いているというのは、社会人になってからも友人関係を維持できる条件なのだと思います。と考えると友人関係を維持できる条件というのは①お互いが成長している②お互い成長STOPしている、のどちらかでしょう。片方だけが成長していっている場合、そのうち会話が成立しなくなります。尊いのは断然①ですので、私は塾を経営する中でたくさんのことを得て行きたいと改めて思いました。

 

3週目は、サークルの後輩で今はお医者さんです。「1歩先ではなく10歩先を見る!」という彼の熱い言葉がすごく刺さったので授業でも使っていきたいと思いました(笑)。ようは、目先の小さい利益を追いかけるのではなく目線を上げて何年かかけて作り上げる大きな価値を作るということで、日本の医療について実現したい姿を考えそれに向かって一つ一つ選択をしていく姿勢は見習いたいと思いました。私の塾についても、予備校多数経験者としてとても客観的なアドバイスをくれて、塾としてどんな価値を提供するのかもっと明確にしなければならないと気づきました。ただ勉強の難易度の認識について一瞬会話がかみ合わなかったのは、彼が中高一貫で教育を受けている一方私は公立中→高と進学していたからです。中高一貫の生徒からすると「へっ?そんなの当たり前じゃないの?」と認識するものが公立高校目線では「習得するのにちょっと時間がかかるよ」という認識になったりして、とくに清須市のようにやや田舎の公立高校となると都内中高一貫との情報格差はかなり大きいものがあるのだと思います。

合意したのは「高校の授業を聞けば聞くほど大学には落ちる」というものだったのですが、これを伝えていくのはとても難しいです。なぜかというとこの辺の公立高校は西春にせよ五条にせよ、かなり課題や補習が多くて、しかもみんなまじめだからそれを従順に実行しようとするんです。これは想像ですが、その言われたことを実行することで満足してしまって自分では大して頭を使わずに受験勉強を終えてしまっているのでしょう。結局入試で受かった国立大学に進学したりするのですがそれが名大くらいならまだしも、多くは地方の国立で、私立でも早慶ではなくこの辺の南山とか愛知大学などの私立に落ち着くわけです。彼らの能力からすればもっと良いところに行けるはずなのに・・・。

正直、そういう高校が1つや2つならいいんですが、全体としてそういう雰囲気があるのでこれは尾張地域における重大な損失です。本来、もっといい大学で活躍できるだけの生徒が、微妙な大学に落ち着いてしまっている。それが毎年数十人レベルで発生していると思うと・・・泣けてきます。自分ですべきことを判断するのはとても不安で勇気がいる一方「やれ」と言われたことをやるのは簡単です。責任転嫁ですから。でも、「やれ」と言われたことだけやって受かるのは高校進学までです。大学受験では、そんな生徒無理!頭を使え!

 

さて少し話がそれましたが、大学を卒業して7年経ちますがこうやって刺激しあえる友人が居るというのは、慶應にいって本当に良かったと思う点です。医者でも社長でも弁護士でもなんでも、知り合おうと思えば社会人になっていくらでも知り合えますが、それはあくまで「知り合い」もしくは「ビジネスのお付き合い」程度であり、腹を割った会話をするまでにはとても時間がかかります。しかし、これが「友人」という立場であればお互い詮索する必要がなくディスカッションすることが出来ます。それはそのまま、自分が実現できることの能力の一部分と言えるわけで、これからいろんな人の力や考え方を借りながら塾をつくっていこうと思います。

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明日から春期講習が始まります。高2は24日、中3は25日開始ですのでお申し込みは前日までに。

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