月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

分からないことをなんでも聞けることは、良いことか?

答えはNOです。良いわけがありません。

当然塾なので「ここが分かりません」という質問はよくあります。個人塾ですので、授業時間以外でも対応しますし、塾の教材ではなくても聞かれれば答えます。しかし質問によっては明確に回答せずに、答えにいきつくまでの手順についてヒントを与えるだけのことも多いです。すぐに答えるべきかどうか、この判断は案外難しいのです。

分からないことをすぐに聞けることに価値を感じる生徒や保護者の方もたくさんいらっしゃると思います。個別指導が流行っているのは、これが理由でしょう。

しかし、すぐに聞けることが本当に良いことかは別問題です。教科書や参考書に説明されている日本語を熟読して分からないというのは、めったにないはずです。もしそんなことが頻発するようであれば教科書や参考書の価値が危ぶまれます。

勉強のなかで分からないことがあり、参考書を読んでもよく分からない。

これにぶつかった瞬間が、勉強のスタートです。たとえば数学なら、まずは解説をよく読んで、同じように手を動かして考えてみる。読んで分からなくても、書けばわかることは多いのです。それでも分からなければ、すでに理解している類題の解答と比較して考えてみる。手元にある参考書やノートにヒントが無いか探す。

分からないことが出たときに、すぐに質問せずに自分で考えたり探すことにこそ、勉強の尊さがあるように思えます。人生ですぐに答えを教えてくれるのは、例外中の例外。仕事でも私生活でも、問題というのは答えが見つかりづらいですし、そもそも関数のように唯一解があることなどほとんどありません。

だからこそ、分からないときにどう対処するかという態度を身につけることには意味があります。

答えではなく、答えに行き着く方法を身につける。魚をあげるのではなく魚を釣る方法を身につけてもらう。

清須市の大学受験 相伝学舎
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