月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

金庚泰(キムキョンテ)選手とゴルフ観戦の魅力について語ります

いつか語らねばと思っていたのですがついに私の好きなキムキョンテ選手について語ってみます。私が始めてキョンテ選手を見たのは2012年のマイナビABCでした。最終日の最終ホールPAR5でキョンテ選手は首位と1打差で、このホールはなんとしてもバーディ以上を取りたい。しかし、無念にもティーショットはアゴの高いフェアウェイバンカーに捕まってしまいます。熟考の末、キョンテ選手は2オン狙いで2打目を打ったのですが、アゴにぶつかってしまって3打目をレイアップし、4打目でグリーンに乗せて5打目でパーを取りました。

この映像を見ていて感動してからファンなのですが、いきさつを話すと「え?それだけ?そんくらいプロなら誰でもやるじゃん」とよく言われます。はい、その通りです。しかし何か私の心をつかむものがあって、それからずっとファンです。

どのくらいファンかというと、翌年2013年は西日本のツアーはほとんど観戦にいきました。4月の東建ホームメイトカップで人生初のゴルフ観戦デビューとなったのですが、テレビでしか見たことがないプロをこんなに近くで見られるのか!と大変感動しましたね。5月のゴールデンウィークは中日クラウンズで、大会4日間のうち3日間ずっとキョンテ選手のラウンドを一緒にまわりました。

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ゴルフトーナメントの楽しみ方

ゴルフ観戦というのはおおまかに2パターンの楽しみ方があります。1つは、目当ての選手と一緒にホールを回る、選手固定です。日本のツアーだと、池田勇太選手とか藤田寛之選手は同行するお客さんが多いですね。キョンテ選手の場合はお客さんは女性ファンが多くて、私みたいに年中おっかけている女性ファンが何人かいました。逆に男性の固定ファンはほとんどいなかったと思います。一緒に回ると、テレビで見られない選手の癖とかプレーの様子(コースマネジメント)が見られて本当に楽しいです。ティーショットを後ろ、前、横など色々な場所から見てみたり、PAR3だとグリーンに先回りしておいてどの当たりに着地するかを見てみたり、幅広い楽しみ方が出来ます。プロのツアーはだいたい3人1組で回るのですが残り2人があまり人気の無い選手のときは見やすいし最高ですね。逆に池田選手や藤田選手と一緒の組だと、本当にやる気がなくなります。お客さんが多すぎて、良い場所を確保するのが難しくなるんですよ。

2つめの楽しみ方は、ホール固定です。たとえば18番ホールの観客席というのは人気があるので、朝からずっと見ている人が多いですね。次いで1番ホールのティーグラウンドと、PAR3のグリーンですね。グリーン周りだとシートや小さい椅子を持ってきて、お弁当とビールで楽しんでいる人が多いです。ゴルフ場というのは自然に囲まれていて大変気持ちよいので、プロのゴルフを肴にお酒を飲むというのはたまらない人にはたまらないでしょう。ホールとは離れた場所で家族連れがお弁当を囲んでいたりする様子もあります。私の場合はキョンテ選手以外はどうでも良いので、ホール固定はありえません。ひたすらキョンテ選手をおっかけます。

観客にもルールがある!

どちらの場合でもゴルフ観戦というのは観客に高いマナーが求められます。選手がルーティーンに入ったら周囲の観客は決して動いてはいけません。携帯カメラも禁止です。観客が声を出して良いタイミングは限られています。ショットを打った直後(ナイスショット!)、パッティングの直後(入れ!)、ボールがカップインした直後(ナイスバーディ!)、選手が移動中(頑張れ!)です。

声を出してはいけないからといって、気持ちの抑揚が失われるかといえばまったくそんなことはなく、選手がバーディをとると本当に嬉しいし、ボギーを叩いてしまうと悲しくなります。チップインを見ると相当テンションがあがりますね。

さて、キョンテ選手が絶好調だったのは2010年でその年は賞金王でした。その後、アメリカのツアーに挑戦したのですがアメリカのツアーといえばとにかく飛距離です。もともとあまり飛ばない選手なのですが、アメリカで飛距離をもとめた結果、スウィングが崩れてしまってその後不調になったと言われています。

名古屋、岡山、山梨・・・

5月の中日クラウンズの後、6月のミズノオープンは岡山だったのでさすがに観戦を見合わせていましたが3日目終了した時点で2位で最終日最終組だったので、日曜日の名古屋駅始発の新幹線にのって岡山まで観戦に行くことにしました。この時は最終ホールまで2打差で本当に良い勝負をしていたので、大変興奮しました。最終ホールでブレンダンジョーンズ選手がトラブルでティーショットを明後日の方向に飛ばしてしまって、これは逆転あるか?!と思いきやバーディをとっていて、この日は全体的にブレンダンジョーンズ選手がノリノリすぎてキョンテ選手も悪くなかったんですが追いつけずでした。

その次は9月1週目のフジサンケイクラシックです。会場は山梨県の富士桜カントリーで、名古屋からは3〜4時間ほどの距離にあります。当時彼女(今の妻)と土日2日間かけて観戦しました。

チケットの賢い買い方

ゴルフ観戦で気をつけなければならないのは、選手が決勝に進むかどうかという点なんですね。というのもゴルフツアーというのは木曜、金曜の2日間かけて予選が行われて基準となる順位(だいたい60位)から上の選手が土曜、日曜の決勝に出場できます。2013年のキョンテ選手は、決勝に出場することが多かったのですが、たまに予選落ちしてしまうケースもあって、土日に予定をたてても木金で予選落ちしてしまったらどうしよう?!という不安がありました。ゴルフ観戦というのは当日券が絶対あるんで、当日チケットを買えばいいんですが決勝の当日券は4000円くらいするので2日間で8000円するんですね。これが2人となると16000円です。しかし、4日間の通し券というのがあってこれはたいてい定価が1万円ほどなんですが、金券ショップにいけばもう少し安くて6000円くらいで買えたりします。しかも、金曜日に買えば4000円に値下がりしていたりします。ですのでたいていは「決勝に進みますように」とお祈りしながら金券ショップを何軒か回って、通し券を買って置いて土日に見に行くことが多かったです。当然、金曜日は順位が気になるので仕事中に30分に一度ほどJGTOのウェブサイトで順位を確認していました(笑)。

しかし富士桜カントリーは本当に綺麗なコースでした。まあめちゃくちゃ難しいんでしょうけど、いつかはいってみたいですね。

プロとの距離

10月は忙しくて、1週目に東海クラシックにいきました。愛知県のツアーといえば中日クラウンズと東海クラシックですが、どちらも名古屋市街地からのアクセスが非常に良いのでお客さんが多いのもうなずけます。東海クラシックは金曜日に有休をとって3日くらい行ったような気がします。土曜日にチャリティイベントでプロと写真撮影できるというのがあったので迷わず申し込みました。

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ゴルフというのは選手と接触できる瞬間が他のスポーツより多いのではないでしょうか。こういうイベントは決して珍しくありませんし、ホールアウト後に接触できればたいていの選手はサインをしてくれます。何度もキョンテ選手にサインを書いてもらったおかげで、販促品として売られていたDVDにキョンテ選手の漢字のサインが書いてあって販売員さんが「この漢字のサインは珍しいですよ」と説明した価値が十分わかるほどでした。当然買いました。

東海クラシックの後は翌週にトーシンゴルフトーナメントが岐阜で開催されていましたので2日間いきました。名古屋からは片道1時間ほどです。このコースは毎年バーディ合戦になるので面白いですね。通し券を買うと、割引券がついているのでその後実際にまわってみたのですが、本当に面白いです。実際に観戦した後なので、それをまったく同じコースをまわることになるんですよ。私はウェアからクラブまですべてキョンテ選手と同じものをそろえているので完コピした気分を味わえます。

終わりの無い真似

この時までに集めていたものをご紹介します。まず手っ取り早いところでクラブですね。クラブというのはJGTOのサイトで紹介されていますので選手がどのモデルを使っているかというのは一瞬でわかります。あとはお金の問題ですがサラリーマン時代はお給料をたくさん頂いていたので一時期ほとんどをクラブ購入費用にあてていました。キョンテ選手はタイトリストと契約をしており、1,3ウッドに5がユーティリティで、3-5アイアンがCBという型番でマッスルキャビティです。6-9がMBでマッスルバックですね。6-9は精度を重視し、3-5ではミスの少なさを重視といった違いでしょうか。その次はP,52度,58度なんですがVokeyのウェッジというのは種類が非常に多く完全に一致するものを探すのは本当に大変でした。1つだけ完全一致したものを買えました。パターはオデッセイのwhite hot #5CSというやつです。これは中古で程度の良いやつがあったので買えました。下の画像で左側がキョンテ選手、右側が私のものです。ちなみにクラブはゴルフ5の一宮店が良いですよ。安いし、店員さんがとても面白いです。

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クラブはタイトリストで、ウェアはアンダーアーマーです。これは写真をみて同じものを楽天で探せばすぐに手に入ります。型番がわからなくても、アンダーアーマーのホームページから、「この写真で金庚泰が着ている型番を教えてください」とメールすればすぐに返事が来ますよ。

少し大変だったのは帽子で、帽子本体はアンダーアーマーなんですがキョンテ選手の場合、所属先のロゴ(新韓銀行)が入っています。

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これは完全に非売品なので、どうしようか考えたんですが、真っ白い帽子を買って刺繍屋さんに持ち込みました。こんな曲面でも綺麗に出来るものですね。

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仕事のゴルフコンペにこの帽子でいくといろんな人に面白がっていただけたので、作って良かったです。 

話は観戦にもどり2013年最後は、マイナビABCです。これは兵庫県にあるんですね。ちょっと遠いのですが、1年前のマイナビABCを見てファンになったので行かないはずがありません。彼女(現妻)を巻き込んで車でいきました。愛知から兵庫まではたしか3時間か4時間で意外と近いんですが2人でいったほうが楽しいですからね。妻は最初はキョンテ選手に興味なんてまったく無かったのでしょうが連れ回した結果好きになったようです。

観客から選手が近いように、選手から観客も近いので、愛知・岐阜・山梨・岡山・そして兵庫で現れるこの観客2人組は一体何者だ?!と思われた瞬間もきっとあることでしょう。いつかは韓国にも観戦に行きたいですね。

2013年のツアー観戦は終わりましたが私のおっかけは終わらず、年末に韓国にあるものを探しにいきました。それは、タイトリストのキャディバッグです。日本国内でも同じものを買えるんですが、一番下にあるロゴが日本国内のものは「www.titleist.co.jp」なのにたいしてキョンテ選手が使っているのは「www.titleist.co.kr」なんですよ。当然こんなものは日本にはないので韓国で買う必要があります。通販サイトも見たんですがさすがにでかすぎて海外発送はやっていませんでした。通販サイトから宿泊先のホテルに配送も考えましたが、ほとんどハングルで理解できなかったのでやめました。

そこで必要なのはまずはお店の調査です。日本にはゴルフ5やつるやなど、大手のゴルフショップがたくさんありますが調べたところ韓国には大手がありませんでした。その代わり、ソウル市内に個人ショップのようなものがいくつもありましたので、何軒かリストアップしておいてまわりました。

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4軒目でようやく発見したときは達成感がありましたね。わざわざハングルを勉強してまで調べた成果でしたから。(厳密には4軒目の店員さんが近所のゴルフ屋に電話してco.krのものをわざざわ仕入れてくれたのでした)。

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ちなみに韓国の人は英語だけでなく日本語を流暢に話す人も多かったです。しかしミョンドンなどの観光スポットど真ん中ならまだしも、日本人なんておそらく年に1人もこないであろう街のゴルフ屋さんという感じのお店なのに日本語が話せるのはなぜでしょうか?歴史的なものなのでしょうか。気になります。

本題、金庚泰選手の魅力!

さて、キョンテ選手の何がここまで私を動かすかというと一番はスウィングの美しさでしょう。キョンテ選手に限らず韓国人選手はスウィングが綺麗です。日本人の選手は独学でやっている選手も多く(横峯さくら選手や、川村昌弘選手など)、ちょっと独特というかクセのあるスウィングが多いんですが、キョンテ選手のものにはムダが一切ないように見えます。観戦していて一番面白いのはティーショットを色々な角度から見ることです。いつも心の中で「かっこよすぎる・・・」とつぶやいています。

もちろんファンになるきっかけである、優勝にたいする姿勢というのもあるんですがこれは指摘されたとおりキョンテ選手ではなくてもプロの選手ならみな持っていますからあまり理由にはなりません。

ちなみにキョンテ選手のスウィングを分類すると、ワンプレーンスウィングというものになります。ワンプレーン/ツープレーンスウィングの理論というのはJim Hardyという人が論じていて、KindleでThe Plane Truth for Golfers という題名で本が出ていますので興味があれば読んでください。当然、私はこのスウィングにあこがれていますからワンプレーンを教えてくれる先生を探すことになるのですがこれがほとんど居なくて運良く三重県でみつかりました(こちら)のでしばらく通っていましたが、以前かいたとおり最近は塾にお金を全て使っているのでいけていません。

スウィングの美しさの次は、プレーの安定性です。スコアが崩れてくるとイライラしてしまうのはプロもアマチュアも一緒なのか、なげやりになる選手は少なくありません。池田選手なんてものすごく起伏が激しいんですが、逆にそこが魅力でファンが多かったりするのでしょう。その点、キョンテ選手はスコアが良くても悪くても常に一定のリズムで淡々とプレーをしていますので、そこになぜか魅力を感じます。派手にガッツポーズをするのは優勝を決めるパッティングくらいですから、そういうシーンを見ると本当に嬉しいんだなと思いますね。

そんなキョンテ選手、今年はすでに2勝しており現在賞金ランキングが1位です。私と妻の予想では、今年ご結婚&長男の出産が力になっているのではと予想していますが、実際はどうでしょうか。今週のフジサンケイクラシックは3日目終了して2位と4打差の首位。是非3勝目をあげてほしいです。

※2015年からリフレッシュするため4年間キャディだった児島さんとは契約解消したそうです。

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