月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

自分で決めたら事後報告し、親は余計な口を挟まない

親の意見は10の音量で聞こえたら1くらいに音量を下げて、耳に入れましょうというのが前回の記事でした。そして、独断で決めるのではなく歴史に学べと述べました。歴史を参考にして、自分の意見が固まったらどうするべきでしょうか。

答えは、事後報告です。

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もう高校生にもなったら何でも自分で考えて決めて自分の責任で行動していくということを繰り返していかないと、いつまでたっても子供から抜け出せません。心でほとんど決めたことをいちいち大人に相談していたら、いつ判断力をつけるのでしょうか?いつまでも巣で口を開けて親鳥が餌を運んでくるのをまってるわけにはいかないのです。

自分で「こうする」と決めたら「こうすることにしましたので宜しくお願いします」と事後報告しましょう。

私の場合は、受験、就職、結婚、独立すべて事後報告です。「ここを受験しますので受験料宜しくお願いします」「ここは滑り止めなので入学金お願いします」「この会社に内定もらったので就職します」「この人と結婚することにしました」「会社辞めました」。

 

そんな息子/娘かわいくない!相談してほしい!

と感じた保護者の皆様。あなたが死んだら子供はどうなるんでしょうか?いつまでも親が意思決定に介在して子の判断力が成長しなかったら、監督者がいないと何も出来ない大人のような子供が社会に残されるだけです。何も出来ない、大人のような子供のさらに子供は?

結局みなさんの狭い経験から子に伝えられることというのはごくわずかで、せいぜい小学生くらいまでは勉強も見てあげられるかもしれませんが中学生になったら子のほうが知識が豊富になっています。高校生の勉強なんて、もはやそれがどの程度難しいかも分からないのが実際のところでしょう。

勉強がどれくらい難しいのかも分からないのであれば、勉強に口だしするなんてもってのほかであり(「文句言うなら自分がやってみろ」と言われておわり)、子の意思決定に家父長的に介在することというのは社会の負債を生産することになるのでもちろんやめて欲しいのですが、じゃあ親の存在意義は無いのかというとそんなことはなくて、やはり一番影響を受けるのは親なのは間違いがないのですから何らかの意味は与えられます。それはせいぜい生きる姿勢を示す程度ではありますが、細々した知識よりもそういう言葉では伝えがたいことを伝えるほうがよほど意味があると思いませんか?

「この人のようになりたい」と思える人を想像してほしいのですが、何か目標があって成し遂げている人に憧れるのでありそういう人の姿勢をまねしたいわけです。決して、自分のことを猫かわいがりしてくれる人を尊敬してまねしたいとは思いません。

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子供に勉強して欲しいと思うならまずは自分が猛勉強している姿を見せるのが筋です。「お父さんは子供の頃優秀で神童と言われていたのだ」というのは高みの見物といいます。

子供により良い判断をして欲しいと思うなら、子供からみて「お父さんお母さんの判断はすごい」と思えるように人生の選択を見せることです。

考え方というのは身近な人から影響を受けやすいので、言って聞かせるのではなく見せて分からせる、というか高校生くらいならもう分かっている状況でしょう。今更どうこう変わるものでもありません。

私は親の意見は基本聞きませんが、親の生き方は冷静に見ています。私が勉強して大学に行ったのは、親が(おそらくそれなりに)勉強して大学を出て会社でまじめにやった結果の生活環境で成長したからです。これなら、頑張って勉強する価値があるぞとどこかで無意識に思っていたからこそ、猛烈に受験勉強できたのです。

親子というのは20年〜30年の時代の隔たりがあるので、親の「考え」は伝えてみても子からしたら時代遅れを感じてしまい、のれんに腕押しになってしまいがちです。言ってきかせることは難しいのです。

 

客観的に考えてみましょう。

他人に文句を言いたくなるひとは、なぜ他人に執着してしまうか?

それは自分がヒマだからです。

自分に目標が無く、情熱を捧げる対象がないから、近くで頑張っている人にちょっかいを出したくなってしまうのです。本来、どうでも良いことや放っておくべきことであってもヒマだから気になってしまうのです。

近所のお隣さんのゴミの出し方が気になって文句を言ってしまう人、息子夫婦の子育てに文句を言ってしまう姑、部下を管理することが管理職の仕事だと思っている部課長。

清須市の大学受験 相伝学舎
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