受験生によっては英文読解に不安を覚えたときに小手先のテクニックに走ってしまう人もいます。
パラグラフリーディング、ロジカルリーディング、なんちゃらリーディングなどなど・・・
私はこういう小手先のテクニックが大嫌いというか、努力せずに何かを得ようとする行為が嫌いです。
よくダイエットをしたい人がテレビ通販などで「毎日10分このマッサージ機を装着するだけで10kgやせますよ!」とか、もう少し手っ取り早いところだと「脂肪吸引でさくっとダイエット!」みたいな、自分では何の努力もせずに理想を手に入れようとする情けない大人たちのための商品が氾濫していますが同じことです。
たとえば身体を絞りたいのであれば (摂取カロリー) - (消費カロリー) <0 という不等式を考え、食生活を見直すことで摂取カロリーを適正化し、運動することで消費カロリーを最大化するという当たり前のことをすべきですが、まあ情けない大人がたくさん居るのでこうやって行動する人はなかなかいません。
同じように、受験生もつらくなるとすぐに目の前の問題から目をそらそうとしてしまう。こんなのはダメです。普段私の勉強指導は、私の知りうる理想型を提示しあとは生徒にやるかやらないか選択させるというニュートラルなかたちをとっていますが、こういうサボりは「それは絶対ダメ!」と断言し、その上で「こうしろ!」と修正を入れます。
私は受験生には筋肉質な脳みそになってほしいのです。英語であればまず精読の技術を身につけ筋肉質になり、自由自在になったところで問題を解くためのテクニックを検討するというのが正しい順番です。数学であれば青チャートの基本例題を何度も解いて筋肉質になり、それから難問にあたって色々な解法を考えるわけです。
筋肉をつける前にテクニックを身につけようとしても、スカスカの脳みそができあがるだけです。
大学受験勉強の数年間というのは人生でも最も勉強を詰め込む時期の一つです。であればこの絶好の機会に正しい勉強をして筋肉質な脳みそを手に入れて、その後の人生の勉強ライフを豊かにしてほしいです。