月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

学力を構造の問題として考える

学力を上げようとしたら、一番は構造をとらえることです。

構造というのは何かというと、生活習慣、生活パターンのことです。

ある構造というのはそのなかでなし得る限界の学力、最低限の学力が決まっています。その限界を超えた学力を得ようとしたら、その構造のなかで努力するのではなくその構造の問題点を見つけ、構造を変えていかなくてはいけません。構造のなかで努力しようとしたら自分に過大な負荷がかかってしまいます。逆に、構造を変えることができれば今までと同じ努力でも異なる結果を得られます。

たとえばアルバイトで生計を立てている人がいるとして、月収が20万円だとします。その人がマンションを買いたいとしたら、そもそもアルバイトという構造で生活している以上ローンが組めないのでアルバイトを2件かけもちして月収を30万円にしたところで難しいでしょう。

別の例では、ある会社に新卒で入社したとして部長まで出世したいとします。しかし、その会社の部長の仕事は新卒から出世してなれるものではなく、親会社からの天下り先として存在するポストだとしたら、やっぱりそこには見えない天井があるわけです。

受験生の話にすれば、ある高校に入学したとして10年に1度東大合格者が出るとします。その高校にいながら東大を目指すとしたら、高校の指導では東大に行けないことが明らかなので同級生がしている勉強とは全く次元の異なる勉強をしなければなりません。

周りと同じような結果、つまり自分の構造が導く結果で良いのであればその構造のなかで努力すれば良いのであり、周りと違う結果、つまり自分の構造が導かない結果を望むのであれば構造を見直す必要があります。

ただ構造を見直すというのは普通の人にとっては極めて難しいです。なぜなら、今の現状に問題を認めることがそもそも出来ない人が多いし、認めたところでリスクをとってそれを変えることが出来る人はさらに少ないからです。

住めば都というのはよく言ったもので、どんな環境であれ自分の置かれている環境にたいしては肯定的に解釈したがるのが人間です。ですから、アルバイトの人たちはアルバイトの良さにフォーカスをあてて自分を納得させますし、新卒入社して天下りによって出世の可能性がないとしても福利厚生が良いとか言い出しますし、学校の勉強を続けてきた人はなんだかんだ学校の勉強も役に立つと言い出すのです。

大学受験とは、学力のテストなのではなく考え方のテストです。頭がいい人間が受かるのではなく、考え方が合理的な人間が受かります。

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp