月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

高校生英語クラスの様子

高校生の英語クラスは和訳演習を中心に授業を作っています。和訳問題といえば国立大学で出題されるのが中心で、私立大ではほとんど出題されませんが、私立専願だろうと国立志望だろうと教える内容は変わりません。

英語を正しく読めるようになる訓練が最優先で、そのために和訳演習というやり方が最も適しています。

和訳で出題するのは英文の構造や複雑なもの、等位接続詞のつなぐものが分かりづらいもの、品詞判断が難しいもの、など取り扱う英文のなかでとくに頭を使うセンテンスを選んでいます。

When we take action on the things that truly matter deep in our hearts, move in directions that we consider valuable and worthy, clarify what we stand for in life and act accordingly, then our lives become rich and full and meaningful, and we experience a powerful sense of vitality.

たとえばこの英文は、従属接続詞がwhen1つで構造としたらwhen(S+V), S+Vで中学生でもわかるようなシンプルなものですが、andのつなぐものが長くなっているのでどこから主節が始まるのかの判断が難しいです。

等位接続詞のつなぐものの判断は、 A and BでAとBの品詞が同じというのは当然として、AとBで語数につりあいがとれていることがとても大切です。

When we take action on the things that truly matter deep in our hearts, move in directions that we consider valuable and worthy, clarify what we stand for in life and act accordingly, then our lives become rich and full and meaningful, and we experience a powerful sense of vitality.

この英文だと下線部をほどこした箇所はすべて関係代名詞が用いられていてバランスがとれています。

When

 we take action on the things that truly matter deep in our hearts,

 move in directions that we consider valuable and worthy,

 clarify what we stand for in life

  and act accordingly,

までがwhen節で、

then our lives become...

が主節と判断できます。

等位接続詞はバランス感覚が大事です。

仮定法がどうとか、比較の構文がどうとか、そういう文法事項は読めばわかるのであってわざわざ授業で教える必要はありません。また、そういう文法事項をひたすら生徒に詰め込んだところで英語を正確に読めるようになるとは私は考えていません。文法問題は解けるようになるかもしれませんが、英文読解力は中学生のままでしょう。

高校で教わるリーディングというジャンルのものは、せいぜい教科書の訳語を与えられるだけでリーディングというよりは写経のようなもので、教科書と同じ英文が出題されるならまあ効果あるでしょうねと思いますが、そんなことはありません。

文頭のwhenを見たらその瞬間に何を考えるとか、等位接続詞のつなぐものをどう判断するのかとか、なぜ単純な受動態なのにみんな能動態と見間違えるのかを説明するとか、文法の参考書には載っていないが最優先で学ぶべきものがあります。

参考書を置いてある本棚に、文法の問題集と単語帳しかない人は、残念ながら英語の一番楽しい部分で、一番読解力に結びつくことを学んでいません。 

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp