月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

塾にいくなら平時でしょ 2

この平時のナイスタイミングに高1の体験入塾生がいまして、数学を教えています。高1でも高2でも数学に問題があるとなると、原因のほとんどは二次関数にあります。今回も、二次関数を勉強してもらっておりまして、こう何度も何度も体験入塾生に二次関数を教える経験があると、なぜ二次関数は難しいのかということを考えることになります。

二次関数の山場というのは文字が含まれる場合の最大最小や、解の配置条件の問題と考える人が多いかもしれません。青チャートで教えていても、やっぱりこれらの問題は理解してもらうのに時間がかかります。

しかし、実は二次関数が分からなくなるというのはもっと手前です。真の山場は、判別式の意味と二次不等式だと私は思っています。

判別式とは言わずもがな、ax^2+bx+c=0の解の個数は、b^2-4acの符号で判別できるというものです。たとえばx^2+3x+3=0なら判別式は負になり実数解はありません。これを関数に応用して、y=x^2+3x+3がx軸と交わるかどうかを調べることもできます。

これは公式を覚えてしまえば一瞬ですが、この公式の意味をちゃんと理解する手間をかけているかどうかで、その後の未来が変わってしまいます。ひょっとしたら、賢い人ほど「こんなもん公式で一発やんけ」と思って、その証明など気にしないのかもしれません。

一方、二次不等式(x-a)(x-b)<0の解はa<x<bです。これも形を覚えてしまえば解を導くことは難しいことではありません。(x-2)(x-3)<0の解は2<x<3です。そしてここでも、解を暗記するのではなくy=(x-2)(x-3)のグラフを書いて都度解を導く手間をかけているかどうかで、その後の未来が変わります。

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おそらく受験生にはピンとこないであろう例を挙げますと、料理と似ています。たとえば豚汁を作るときに大根やにんじん、椎茸など色々な食材を入れますが、この食材を適当に切ってしまうか、ちゃんと大きさをそろえるかで最終的な出来上がりがかわります。火の通り具合にばらつきが出にくくなるし、食感が良くなります。

食後に残ってしまったものをサランラップをかけて冷蔵庫に入れるときも、サランラップを適当に乗せるだけではなくて、隅まできっちり空気が入らないようにすると酸化しづらくなります。

というわけで、うちの塾ではひと手間かける料理の大切さを教えています。

清須市の大学受験 相伝学舎
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