月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

構造の問題と数学3

数学が苦手になってしまった場合には、どこにその原因があるのかを客観的に見てもらってその原因を取り除かなければならないし、その過程でどのように勉強するのがセオリーなのかを教わるべきです。

たとえば私の教え方でいうと、いきなりチャートの例題に取りかかるのではなく、教科書の内容を身につけるのはどういうことかということから指導を始めます。その後に例題に取りかかるのですが、各単元においておさえるべき考え方や公式の導き方などの数学のツボを教えます。この点については、私が高2の秋になるまで数学が苦手のまま放置していたという実体験、つまりIAIIBの全ての単元における「うわ、なんかこの問題意味わからん」と感じやすい問題や数IIIが放つ「一見難しそう」という感じを今でも覚えていますから、どこを強調して教えなければならないかというのは、数学が得意なまま教師になったかたよりは得意だと自負しています。

実際に「たくさん勉強しているわりには良くならない」という生徒でも、理解度を測定しやすい問題を解いてもらうと、簡単な問題であっても解けません。なぜかというと、定期テストのときには解法暗記で乗り切ってしまって、分かった気になって通り過ぎてしまうからです。

分かった気になった問題は久々にやっても何が本質か理解していませんから、解法を思い出すことが出来ません。しかし公式や解法の意味をしっかり理解しておけば、久しぶりに解く問題でも最初の一手くらいは打てますから、解いているうちに解き方を思い出せます。再現性のある勉強が出来ているということです。

指定校推薦狙いであれば解法暗記で十分ですが、一般入試というのは3年間かけて教科書3年分の範囲から難問を与えられます。3年間、再現性のある勉強を積み重ねないととうてい太刀打ちできません。

解法丸暗記でその場をしのいでいると、定期テストの点数は横ばいでも模試の数字が下がっていくはずです。

「そこそこ勉強を頑張っているので定期テストは悪くない、けど模試はイマイチ」という認知不協和が起こって「ま、いっか」と言ってその不快感を解消してしまうのは問題の先送りでしかありません。

清須市の大学受験 相伝学舎
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