月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

他動詞と自動詞の判別っていつ役にたつのさ

最近高1の授業で、他動詞と自動詞の判別について教えていて「他動詞と自動詞ってのはなぁ〜、こんなの覚えて役にたつのかよって思うだろう?それが、役にたつのだ!たとえば・・・」と偉そうに話していたんですが、「たとえば」の先が浮かびませんでした。他動詞と自動詞の判別が読解力に致命的欠陥をもたらすのは確かなんですが・・・

で、今日高校2年生に教えていて思い出しました。これですこれ。

 

It is not uncommon to choose the courses that their children take in school.

 

この英文で、takeが他動詞か自動詞か、わかりますか?これの解釈はそのすぐ前にあるthatの解釈がポイントで、the chourses thatと続いているのでまずは関係代名詞だと予想をつけます。関係代名詞なら、that以下に文の要素の欠けた文がくるはずですから、主語がないのか目的語がないのかと思って読むと、their children (=S) take (=V)と続いていますから、おそらく目的語だろうと予想がつきます。

takeは普通他動詞で使われるので、the courses that their children takeで「子供達がとる授業」、in schoolまで含めれば「子供達が学校でとる授業」と読めます。当たり前じゃないかと思うじゃないですか、これが、読めないんですよ。なぜか?takeの直後にinがきて、take inでひとまとまりの意味があるような気がしてしまうからです。そうなると訳は「子供達が学校に入る授業」くらいになります。違い、分かりますか?日本語では「でとる」と「に入る」で2文字しか違いがないんですが、たった2文字の違いで英語が読めている/読めていないが分かってしまうんですよ。

教訓は、目的格の関係詞節内で、他動詞の後ろに前置詞が来たときに気をつけろ」となるんですが、この問題はそもそも他動詞と自動詞にたいする嗅覚が身についていれば、発生しません。だから、他動詞と自動詞は理解して覚えておかないといけないわけです。

 

類題をもう一つ。

 

French and American researchers turned to the  effect that calling exercise by any other name might have on people’s diets.

 

下線部のthatに気をつけて、意味を考えてみてください。turned to-で「-に目を向ける」dietsは「食事」です。

 

ここもhave onでひとまとまりにしないで、haveが他動詞で目的語を持つ動詞だと強く意識できれば、the effect that calling exercise...might haveで「運動を呼ぶことが持つかもしれない効果」となり、全体は

「フランス人とアメリカ人研究者は、他の名前で運動を呼ぶことが食事にもたらすかもしれない効果に目を向けた」

となります。

 

私の塾では、英語はひたすら理詰めです。文法問題のために文法を覚えるのではなく、与えられた英文にたいして文法を理詰めで適用して、読み解いていきます。数学の場合分けと近い頭の使い方をします。

4択の文法問題をどれだけ解いても、英語の点はあがりませんよ。

清須市の大学受験 相伝学舎
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