名古屋大学に行きたいという生徒は私の塾でもとても多いし、私の塾に限らなくても石を投げれば必ず当たるくらいにたくさん生息していることでしょう。
東海では間違い無くダントツの難関大学であるし、合格できればそれなりに面白い人生が歩めるのもたしか。そこを目指したいという気持ちは、ぜひ大切にして欲しいと思います。
しかし、口だけになっていないか自問していただきたい。「取りあえず目指すか」というレベルの大学ではありません。一宮高校レベルの生徒が3年間頑張って、届くかどうかというのが名古屋大学です。
とりあえず みんながめざす なごやだい がくねんなんにん いけるかわかる?
という問題提起の短歌を詠んでみました。中学の同級生のうち、何人くらいが進学できるのでしょうか。
一つの目安として、一宮高校の名大合格者数が毎年60〜80人程度です。その上に、東大・京大・東工大なども何人かいるので、だいたい学年で上位100人が名大レベルに行ける計算になります。1学年は約320人ですから、上位1/3です。
では、中学時代、一宮高校(もしくはそれに準ずるレベルの高校)に進学したのは学年何人でしたっけ?200人の中学で10人はいないでしょう。せいぜい、上位5名程度くらいなものですよね。
とすると、200人のうち一宮高校レベルのところに進学した5人がいて、その5人のうち1人か2人が合格できるかどうかというのが名大の体感レベルではないでしょうか。
一般の高校生が思っているよりはずっと難しいのが大学受験です。これは名大に限った話ではありませんが、10年かかっても受からないようなやつが「東大を目指す」と軽々しく発言してみたり、「MARCHは滑り止めw」といいながらMARCHに全落ちする受験生なんて枚挙にいとまが無く、それだけ大学受験の過小評価、見方を変えれば、実力の過大評価が普通に行われているわけです。
この過小評価・過大評価が行われるのはレベルの低い高校でより顕著です。