月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

レジ速度を上げるのは誰の問題か 2

問題によって誰が解決すべきかというのは異なってきます。レジ速度の問題であれば経営者だろうし、13時〜17時というシフトの範囲でどうやって楽しく過ごすかというのは本人の問題です。もちろん、その境目があいまいなこともありますが、世の中すべての問題があいまいなわけではありません。

大学受験で考えるとどうでしょうか。

塾で言うと、授業の質をどうやって上げるかは私の問題です。「この授業わかりにくいなあ」と生徒が思ったとしても生徒側は「もっと発言をして、先生の説明が分かりやすくなるように誘導してあげよう」などと考える必要はないし、まあそういう発想もないでしょう。

生徒のやる気を上げるというのは誰の問題でしょうか。これは、生徒の問題です。勉強して受験に合格していくとかしていかないというのは、生徒本人がどうしたいかという問題であって私からしたら知ったこっちゃありません。もちろんお金を払って塾に来てもらっている以上、まともな授業をして、志望校に合格できるような道をある程度示してあげることは私の問題であり責任ですが、それを踏まえてやる気をだして頑張るか頑張らないかは生徒が選ぶことです。

だから仮に生徒がたいして勉強しないからといって、その行動について私がどうこう手を施すのはお門違い。ある人の行動はすべてその人の責任のもと行われるものであるし、小中学生ならまだしも高校生相手に介入してしまっては本人の成長を妨げることになりかねません。

とはいえ、「勉強やってほしい」という願いがあることも事実です。とくに私なんかは会社員時代に色々な会社を見ていくなかで、大学受験がその後の人生にどのくらい影響を及ぼすかを知っているわけですから、いっぱい頑張ってほしい。世の中の保護者のみなさまも、そうでしょう。高校はおそらくコッコウリツ合格者数レースに興味があるだけなのでちょっと違うかもしれません。

そこでどうしたら良いかというと、それでも自分の責任の範囲でどうにかするほかないと思います。知的な刺激をあたえる授業をするとか、成長が実感できるように問題の順番をうまくするとか、そういうことです。

生徒視点でみれば、今日はどうしてもやる気が出ない、でも毎日長時間勉強しないと受からない、では、やる気が出ないなかどうやって工夫して勉強できるだろうか、と考えて、その答えは勉強する場所を変えてみることかもしれないし、合格体験談を読んでみてイメージを持つことかもしれませんが、何にせよ自分で出来ることを考えて実行していくほかありません。

でもそれが物事を他人のせいにしない、自分の問題として考えるということの意味することなのでしょう。

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp