月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

部活を辞めるやつは受験もうまくいかない? 2

中高生が他人に流されたわけではなく自分で考えて判断したことであれば無条件で尊重してやるのが大人の姿勢です。その判断の積み重ねが、独立への一歩です。

塾でも退塾を申し出て、実際に辞めていった生徒がこれまで何人かいます。私は退塾の希望は二つ返事で了承します。授業中に「先生、トイレいっていいですか」に「どうぞ」と言うのと、ノリはほとんど変わりません。「辞めたいんですけど」「どうぞ」。

私は生徒の保護者ではないから生徒の人生に責任は持てない。だから、時間の使い方に関する生徒の判断にたいしては、「こうしたほうが受かるんじゃない」ということを助言することはできても、強制することは出来ないのです。ましてや、「辞める」という判断ならそう申し出るまでに一週間や二週間は悩み考えていたはずです。その時点で立派です。口出しする余地はありません。仮に、勉強が嫌で投げ出したくなって辞めると言い出したなら、未熟過ぎるのでこちらも口出しする余地(価値)なし。

塾を辞める辞めないだけでなく、生徒が判断をする場面は色々あります。理系に進むのか文系に進むのか、チャートを進めるのか一対一を取り組むのか、シス単をやるのか速単をやるのか、勉強を毎日やるのかやらないのか。

その判断は生徒が責任をもってやるものです。私に責任があるのは現在の学力と志望校にたいして必要な勉強のロードマップをおおまかに考えてあげることまで。または、選択肢AとBがあってどちらが合格に近いか質問されて、あなたの学力と志望校ならAよりB、という返事をすることも責任範囲です。しかしそこから一歩進んで、ちゃんと取り組んで結果をだすまでの責任なんてとれません。↑に書いたとおり、高校3年間という時間をどう使うかは生徒の人生であり、私が「今週末は絶対にチャートの例題10から20までを5回取り組め」などと言えるはずがないからです。

私は自分の時間を奪われることに敏感だし、逆に生徒の時間を奪うこともしたくありません。でも、世の中見ていると、自分の時間を奪われても何とも思わない人、そして他人の時間を奪うことに何とも思わない人のほうが多いような気がします。

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp