月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

部活を辞めるやつは受験もうまくいかない? 3

補習に出る、追試を受ける、模試を受ける、部活をする、宿題をするというのは、高校生からしたら「やって当たり前」と認識されているものですが、それをすることに主体性、つまり自らの意思が無い限りは学校に時間を奪われていると私には見えます。自分の時間の使い方を、自分で決めているのではなく他人に決められているからです。

多くの高校はそれをなんとも思わない人であふれているので、自分が時間を奪われていることとか奪っていることに無意識のまま過ごすのも無理はありません。

でもそこが曖昧だと、難関大学の合格を計画的に狙って行くのを指導するのは極めて困難になります。大学受験というのは、自分に残された時間をどう配分していくかの判断力が問われる競争であり、そもそも自分の時間を自分でコントロール出来ないというのは、その試合に出場する要件を満たせていないことになるからです。

学年300人のうちの誰かが受かってくれればよいという確率の世界で受験を指導するのと、目の前の1人の生徒の合格可能性を高めるの指導をするのは同じ受験でも似て異なるもの。私はお金を頂いている以上、一人一人の合格可能性を「計画的に」高めていかなければいけません。

計画的な受験で必要な自分の時間をコントロールすることを実現するために、私の塾では学校のペースにかまわず自分にとって必要な勉強をすることが普通、ということを文化にしています。昨年の高3と今の高3で、だいぶこの文化はかたまってきました。

たとえば昨年の高3にとっては、三学期の自由登校は身近に事例がないなかでとりあえず木村の言うことを信じて学校を休んでみる、みたいなところがあったと思いますが、今年の高3はすでにその前例を1・2月の自習室で見ているので違和感なくやっていけるはずです。

また、昨日は2人の生徒に「先生、この模試受けないでもいいですよね」と質問されました。もうすでに不要な模試を受けていない生徒も数名います。模試が不要という気づきはなかなか鋭い。時間にこだわる文化が出来てきて嬉しいです。

いくらインターネットによって正しい情報へのアクセスが容易になったといっても、実際には直接見聞きしないかぎり自分の生活している学校の価値観と逸脱する考えを実行するのは無理です。塾では、合理的な受験勉強というのを直接伝えていきたいし、それによって人生の進む方向をより可能性のあるものへと変えていく手伝いが出来れば嬉しい。

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp