月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

ひつまぶし出せねえよ

たとえばひつまぶしって、鰻屋さんのなかには「あんなの鰻を出汁でビチャビチャにした外道」と考える人もいると思うんですよ。でも、愛知県でやるならうな重、うな丼のほかにひつまぶしをメニューに入れた方がウケますよね。ひつまぶしを外道と考える鰻屋の主人は、自分の満足度は無視してひつまぶしをメニューに入れるほうがたぶん儲かりますよ。でも、きっと頑固な主人は入れないんです。売り上げより、ご飯の上にのっけて、それを喰え!という世界観を優先するのです。

で、塾。塾をやってると「学力を上げたい」という欲求を持っているふりをして「なんとなく勉強やってる自分をエンジョイしたい」というやつが、けっこうたくさんいます。それはちょうど、「鰻を食べたい」とみせかけて「鰻を出汁でビチャビチャにして楽しく食べたい」というのと同じ。なんとなくエンジョイしたいやつが私の塾にきても学力が上がるはずがないというのは簡単にわかる。うちの塾は小さいくせに集団授業だから、授業聞いただけでは学力あがりません。授業聞いて、家で5回復習する覚悟があるやつだけ学力があがるんです。5回やってもなかなか伸びないケースもありますが、少なくともそれだけやらないと話になりません。

私は今のところ若くて生意気なので、塾にきておいて学力を上げようとしないというのはムカつくのです。金払う意味ある?と余計なお世話を考える。だから、面談の時点でこいつやる気あるフリだわ、というのはご遠慮いただくし、面談のときに見抜けなければ、後からでも対処します。私はどうも、我慢してひつまぶしを売るということができないのです。

自分の世界観が優先。生徒がどう思っているかは関係ありません。2年、3年という長い期間のなかで生徒と私が学力をあげるという一つの命題にたいして取り組んでいくのだから、お互いまじめにやりましょうや、ということです。

単に勉強をエンジョイしたいというアホ面した高校生の相手をするのは絶対に嫌だ。そんなくだらないことに私を巻き込まないで欲しい。そういう高校生は、駅前のデカイ予備校にいくべし。歓迎してもらえますよ。四谷学院あたりがいいでしょう。

 


清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp