月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

環境はよくなっているのに 5

目標を出来るだけ高く持つと言っても、全員東大目指せというわけではありません。大学受験では、残された時間で仕上げられる科目数はほぼ自動的に決まっています。

ざっくりしたイメージでは、高1スタートなら4科目、高2スタートなら3科目、高3スタートなら2科目とか、そういう感じです。

遅くとも高2の終わりには取り組む科目を決める人が多いのですが、その科目数で受験可能な大学のうち最も難易度の高いところを目指したらいいじゃん、ということです。

でもこれがそう簡単じゃないんですよね。多くの人は「受かりそうだ」というイメージが持てた時点で、その大学を第一志望とすることを検討し始めます。大学受験ってだいたいどの大学も4倍〜10倍くらいの倍率なんで、倍率だけみるとやっぱりびびっちゃいますよね。努力したところで可能性が2%とかなら目指さない、みたいな。

でも、たしかに似たような学力の高校生を100人集めたときにそのうち2人しか1年後の入試で受からないとして、じゃあ自分がその2人に入れるかどうかって、100本のくじから2本の当たりを引くというのとはまた違うじゃないですか。だから、あなたが受かる確率というのは必ずしも2%じゃないんですよ。ちゃんとやるべきことをやれば、もう少しまともな数字にあがっていきます。その「やるべきこと」というのが毎日10時間勉強するようなハードなことであっても、それをやることで可能性が上がるのだとしたらあとはやるだけ。もう腹をくくって、やったらいいじゃん。まじで部活なんてのんきにやってる場合じゃないっすよ。文武両道なんて公立高校の繰り広げる壮大な宗教観の一つですからね。手持ち時間を100として、x+y=100で、xが勉強時間、yがそれ以外の時間です。yが増えればxは減る。中学生でも理解できる話でしょう?

では一方で、高い目標を持っていたらそれでOKかというと、そういうわけでもありません。たとえばこの辺の地域の高校生は結構気軽に「第一志望は名大です」って言います。目標が高いのは、私は賛成です。でも、名大って、一宮高校の上位三分の一がやっと受かるようなレベルですよ。一宮未満の高校から合格するには、いったいどれだけ勉強したらよいのやら。

まとめるとですね、パターン1は、とりあえず山に登ることは決めたけどどの山に登るかは決めてなくて、とりあえずグランドでジョギングしているタイプ。これはさっさと登る山を決めて、その山の麓まで行け!

パターン2は、富士山に登ることは決めたけど、「俺富士山に登るんだぜ」とドヤ顔をしながら山の麓でいつまでもジョギングしているタイプ。上り始めろ!

以上。

 


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