月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

部活なんて遊びです

大谷選手が、ピッチャーもバッターもすごいということで話題ですね。私は野球のことが全く分からないので、どのくらいスゴイことなのかあんまり実感出来ていませんが。普通は、投げるほうか打つほうのどちらかを専門にする選手が多いということでしょう。サッカーでも、守りの選手はずっと守りだし、攻めの選手はずっと攻めです。人間、2つも3つも同時に出来ません。

でもこれが高校生になるといきなり「勉強も部活も両立する!」とかいう進研ゼミ主人公かのような都市伝説にチャレンジしだすし、先生がたもそれを応援します。もはや宗教。自分が大谷選手のようになれるとでも思っているのでしょうか?

先日高校2年生の数学の授業で、数学I、A、IIの範囲からチャート例題を24題抜き出してテストをしたところ、一番よくできた生徒は120点満点で111点でした。次に、92、70、62・・・・、と続きましたが、このなかで両立という言葉を口にしてよさそうなのは111点の生徒くらい。

1日の時間が24時間で有限である以上、勉強時間をx、その他の時間をyとしたら、

x≧0, y≧0、x+y≦24

この不等式は誰にも変えられないのです。

両立という言葉は逃げ。この言葉を使うときには誰も何も考えていません。

リョウリツですねw

先日紹介した体験記にありましたが、去年の高3の一宮興道の生徒は最初に塾に来たときに「部活は辞めてきました」と言っていました。「辞めようか迷ってます」ではありません。小学生時代から続けていたスポーツですから、辞めるのは大変な決断だったと思います。好きで楽しいことは続けたいに決まっている。

でも、大学生になりたい人が、好きで楽しいことを続けるというのは遊んでいるのと一緒のこと。「1日3時間、がっつりスマホでゲームやってます」というのと「1日3時間、がっつり部活やってます」というのは、私には何が違うのか分かりません。

大学受験で結果を出したいのなら「判断力がない」その一言に尽きるのですが、口で「合格したい」といいながら、行動も伴っている人は希有だし、人間の幸福という観点でいえば各々自由に判断すれば良いと思います。私はそれにたいして文句を言うことは無い。ただ、大学受験を成功させるために塾をやっているので、たまには「部活はmozoで遊んでるのと大差なし」という明らかな事実は伝えておく必要があります。

つまり、

x≧0, y≧0、x+y≦24

この不等式で考えると、学力というのは勉強時間xの関数ですからf(x)として考えられます。f(x)の最大化問題と考えれば、xを最大化すればよい。しかし学力の関数f(x)とはべつに人生の幸福を表す効用関数uがあって、uはxとyの関数なので、u(x,y)と考えられる。u(x,y)の最大化問題と考えれば、xとyの投入時間は、個人によって異なります。どう投入するかは効用関数が個人によって異なるので、好きにすりゃあ良いということ。

 

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp