塾で提供するものは「やってもらって嬉しかったこと」という経験が基本的にはベースになっています。授業の方式は私が高校生のときに通った塾のやりかたを大部分参考にしているし、机や椅子などの選定や自習室のウォーターサーバーやおやつコーナーなどはトレンドマイクロで働いていたときのオフィスを参考にしています。自分が経験していることを再現すればよいので、すぐにサービスとして提供できます。
一方で「これがあったらもっとよかったな」とか「もっとこうしたらいいんじゃないか」という発想でサービスをつくっていくこともあります。こっちは形にしていくのが結構難しいです。実際にサービスとして提供してみても必要性を感じてもらえない可能性が高いし、効果があるとしてもお金を払っていただける程度の品質が確保されているのかどうか確かめるのが難しいからです。
しかし「やってもらって嬉しかったこと」を再現するというのは、既存のサービスを真似するということですから新規性がありません。新規性がなくても生徒の学力があがればそれでいいんですが、時代は変化しているので常に改善していかないと過去のサービスはいつのまにか時代遅れになってしまいます。サービスの形にはおそらく賞味期限があります。
なので時間をかけて「もっとこうしたらいいんじゃないか」というサービスを形にして、時代に合わせて事業を営んでいくことが独立してやっている以上不可欠です。
いま確定申告の数字を集計していますが、塾を始めてから毎年事業規模的には堅実に成長しています。今年も同じことをやったら昨年と同程度に成長できる可能性は十分にありますが、昨年以上に成長できるよう手をうっていってやっと商売として続けていけるものだと考えています。
2年がかりで授業の形式をいろいろ試行錯誤してきましたが、新年度から新しい授業形式を採用して教えていきます。過去の授業で何度も実施してきて手応えを感じているものなので、今年もまた塾として成長していけると確信しています。