月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

教育熱心になればなるほど空回りしてしまう人

保護者のかたの役割は、小学校低学年くらいまでは時給の発生しない家庭教師として、中学校以降は家庭環境大臣としての側面が強く、それぞれ代わりにやってくれる人はいません。家庭教師はお金を積めば外注できますが、幼児期の家庭教師というのは勉強だけでなく生活習慣や愛情をもって話しかけることなど様々ですからやはり代わりはいません。

一方で、実際に勉強を教える塾はどうでしょうか。もちろん代わりはいくらでもいます。愛知県に当塾ほどいい塾はなかなかないと思いますが、上には上がいるので探せば1つや2つどころではなくいくらでも選択肢はあります。当塾に通っていない人でも、なんらかの習い事をしていて、その習い事先が「今月で閉業です」と言われて残念に思うかもしれませんが、それが悲しくて何も手がつけられないという状態にはなりません。

でも親が「今月で閉業です」といって家を出て行ってしまったら、子の人生は大幅に狂うし、出て行かないとしても家事や育児を軽く放棄するだけで勉強どころではない状態を容易に作ることができます。

だからといって教育熱心になればなるほど空回りしてしまうケースもあります。冒頭に書いたとおり年齢ステージによって親の役割は環境大臣に代わっていくのに、あいかわらず家庭教師でありつづけてしまうような場合です。そして多くの場合、勉強内容などわかるはずもないのでただ「勉強やりなさい」とオウムのように連呼するだけの粗悪な家庭教師になってしまいます。そういうあからさまなケースだけでなく、模試やテスト結果が良ければ笑顔で悪ければ死んだサバのような目をするといった、陰湿的なやりかたもあるでしょう。

植木鉢に土を入れて種を埋めたら肥料をやって水をやって日光にあてることでしか芽は出てこないし開花もしませんが、こと教育となると、土をほじくり返して「早く発芽しなさい」と伝えてみたりせっかく発芽した芽を「はやく伸びなさい」といって引っ張って、ポキッと折ってしまうという愚行をしてしまう人がいます。

環境を整えて外からじっと見守っていただきたいものです。 


大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp