釣りの醍醐味の一つとして、釣れた魚を持ち帰って食べられるというのがあります。
資本主義経済で生きている私たちは、得意なことをしてお金を稼いで、そのお金で食べ物を手に入れるというプロセスを経ますが、それが1000年前くらいだと物々交換であり、さらに1000年さかのぼれば狩りをしてその日の食べ物を得るということをしていたわけで、魚を釣って食べるというのは人間として生きる最も基本的なところを教えてくれる気がして大変興奮します。
しかし、たいして釣りの知識も技術も持たない人間が釣ることができる魚といえば体長10cmほどの小さい魚ばかりであり、そのくらいの小さい魚は持ち帰らず逃がしてあげようというコンセンサスが釣り人の間にはあるので、持ち帰って魚を食べることはそんなに多くありません。
そんなに回数が多くないということは、当然、うまくさばけません。
そこでたまに釣れる魚をじっくり味わうためにも、普段からスーパーで売っている魚で魚をさばく練習をしておく必要があります。
ちょうど一ヶ月ほど前から、ほぼ毎週魚を買って練習しています。
これが9月10日に取り組んだデビュー戦のアジです。大人気youtuberのきまぐれクックの動画を何度もみてのぞみました。
魚をさばく動画をみると簡単そうにみえるのですが、実際にやってみると「あれ?次どこをどうするの?」となっていちいち作業がストップして、その都度youtubeをみて次にすすむということになります。
これは高校生が数学の授業をきいて「まあ簡単そうじゃん」と思ってみても、実際に自分で取り組んでみると全く解けないのでチラチラ模範解答を見ながらときすすめていくのと同じです。
当塾の演習形式の授業では、実際に手を動かしてもらいながら教えます。包丁を上手に使ってもらうには、自分で包丁をにぎって魚をさばきながら「ここはこう動かせ」とアドバイスを与えるのが2019年10月現在の私にとってはもっとも合理的であります。
こちらは、昨日魚屋さんでゲットしたアジです。桜山校舎から徒歩2分のところに「魚つね」さんという鮮魚屋さんがあって、毎週そこでアジを買って干物にしています。
干物用のネットも買ったのですが夏場は気温が高いので結構難しいです。
そこで、魚つねのご主人に教えてもらった、ぴちっとシートをかぶせて冷蔵庫に寝かせています。
このシートを魚にかけておくだけで、魚の水分を吸収してくれるのです。
先日釣ったこのカサゴも、
こんな風に干物にしました。激ウマでした。
こちらは、先週にチャレンジしたツバス(ぶりの幼少期の名前です。徳川家康にとっての竹千代みたいなもの)
30cmくらいあります。なんと500円で買えました。
これが意外と簡単でした。というか、魚はある程度大きいほうが簡単にさばけます。ツバスは結構初心者向けでやりやすいと思いました。
これもぴちっとシートで数時間ほど冷蔵庫で寝かせました。
素人的には刺身は新鮮でナンボなのではと思いがちですが、身を熟成させることでうまみが凝縮されるらしいです。
漬け丼にしました。背骨のところはぶつ切りにして、昆布といっしょに茹でるだけで美味しい吸い物になります。
もう半身は煮付けにしたのですが、脂があんまりのってなくて物足りなさがありました。漬け丼はごま油と醤油の味が加わるので身自体に脂がなくても結構ごまかせます。
身が大きいほうが脂のノリはいいらしいです。
ということで来週はツバスからサイズアップしてハマチ。ハマチをピアゴ清洲店で予約したのでハマチにチャレンジします。その次はブリ行きますよ!ブリ食べたい!