月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

考え方が変わっていく可能性

学校でやらされる勉強が正しいものだと疑わない生徒にたいして、参考書中心・自習中心の勉強生活を教えていくのはとても難しいというかたぶんこちらから働きかけて変化させていくのは不可能です。どこかで自分で気づかないと変わっていきません。その気づきのために、色々働きかけてみることになります。

その大きな機会の最初のものは、(これは最後でもあるのですが)、入塾してすぐのタイミングです。

塾に入るというのは多かれ少なかれ問題意識をもっていてそれをどうにかしたいと考えている。そこにたいして、こうするといいよということを教えて、短期間で目に見えやすい結果を出せるようガッと詰め込む。

それが成功体験になれば、こういうやり方で結果が出るのだと感じます。それによって、その後の考え方が変わっていく可能性があります。

 

これに失敗してしまったら、個人的にはお手上げ状態なので、考え方を変えていくなどという大きなことは考えずに、勉強を教えるという塾にもとめられる条件を満たし続けていくことになります。

生徒やその保護者のかたからは、別に考え方を変えてくれなどという注文はもらっていませんから、むしろ勉強を教えるということだけやっていればいいわけです。考え方が変われば結果が大きく変わっていくので個人的には見ていて面白いのですが、塾のサービスは結果にたいして対価をいただくものではありません。それが取り引きになっていない以上、余計なお世話とも言えます。

個人的に「そのやり方じゃあ、目標までいくのはキツイよなあ」と思えても、否定することなく淡々と勉強を教えていきます。

そのうち、木村のいうとおりかもしれないと思う生徒もいれば、やっぱり学校のやり方が正しいと思うと判断して退塾していく生徒も過去にいました。なんでうちの塾きた?と疑問がうかびましたが、長く塾をやっていれば今後も一定の割合で発生する、ただの確率の問題でしょう。

私は私のやり方が最も合理的だと思って塾をやっていますが、結局大学受験というのは生徒の人生のなかで繰り広げられるものですから、生徒が「違う」と思ったら私のやり方は生徒にとって非合理的ということになります。

でもそういう選択をするなら、それはそれでいいんです。

私は「この指とまれ」といってずっと人差し指を上げているだけで、指にとまる人もいれば離れて行く人もいます。


大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp