数学の授業中に面積を求めている問題で、多少時間をかけて何度か計算をやり直していた生徒がいて、完成後の答案の答えは合っていたので「何に時間かけてた?」と聞いたら「答えがマイナスになってしまって・・・」と言っていました。
面積の問題で答えが負の値になったら間違えに決まっていますので、だいたいそういうときはラスト2行で「あれ、答えがマイナスになる・・・」と気づいて計算をやり直すことになるんですが、この「面積の問題で答えが負になるのは明らかにおかしい」という感性がいいですね。
当然のことなんですが、そんなこと気にもとめずに答案として提出する高校生って少なくないんですよ!
面積がマイナスのほかには、
・確率が1より大きい
・sin, cosの値が1より大きい(-1より小さい)
などですね。変だなと思ってほしいんですが、そのまま答えとしてしまうというのはよほど余裕がないんでしょう。
高校生が同級生にたいして「数学のセンスがある」とか「ない」とかいうのは、難しい問題を解けるか解けないかが基準であって、それは数学のセンスではなくたただ単に勉強量と質の違いですから、私にかかればセンスがないあなたをいくらでもセンスあるように育てて上げましょうということになりますが、教える側からみてセンスがあるとかないとかいうのは、こういう数学の常識における嗅覚にあります。
他にも
・連立方程式があったら文字を消去したい
・未知数が3個だったら式も3個なきゃ解けない
あたりは中学生のときからしっかり育てておいてほしいセンスではありますが、中学生のときは数学がかなりパターン化してしまっていて、そんな高尚なことを考える機会があまりないかもしれません。
こういうセンスについても授業中にちゃんと伝えていくので、みなさんしっかり覚えてください。