月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

実際の入試答案はこんな感じらしい

最近では各大学が出題意図を公表しています。

そのなかで下関市立大学という大学がだしているものが具体的で興味深く、数年前からたまに読んでいます。

 

f:id:sodeng:20210130180550p:plain

https://www.shimonoseki-cu.ac.jp/nyuushi/mondai-menu.html

 

英語の講評を見てみましょう。

正しい文章という観点から言えば、「助詞」と「読点」の使い方が、極めてずさんだったことも特筆に値する。「が」「は」「に」「で」「の」など、たった一語の助詞を使い間違えただけで文意はつかめなくなるし、「読点」ひとつでまるきり意味が変わってしまうこともある。

私も授業では生徒の助詞の間違いを指摘することがよくあります。

みなさん主語にたいする助詞ってわかります?もちろん「は」「が」なんですが、似たところで「では」「とは」があって、雰囲気は似ていますが混同するのは禁忌です。

日本語訳の際に、like Russia and  China が挿入句であることを認識し、whereを関係副詞の制限用法として捉え、先行詞countriesを説明するという文法上の能力を問う問題。

こういう文法的説明もよくやります。ていうか授業は卒業までひたすら品詞と文法漬けです。

他方、関係副詞節の誤訳が多かった。特に、副詞節の後半部のappear to(〜見受けられる)+be free部分を正しく回答できた回答は少なかった。「アピールする」と解答したもの、"to be"に注目したのか「自由になろうとする」と解答したものが多かった。従属節の前半部分のseemd to(〜のようだ)と対になっていることに気づけば、理解しやすかったかもしれない。

関係副詞節ってなんで関係「副詞」なんでしょうか?というレベルで網羅済み!

第一に、issue a noticeの訳出である。issue, noticeはいずれも複数の品詞をとるが、英文法が身についていれば、その見分けは難しくない文章である。

 さあ塾生諸君、スパッと答えて!

(以上、2020年度 公立大学中期日程(経済学科・公共マネジメント学科、英語)

 

2019年度からは・・・ 

《「pressure」の訳出しについて》・・・「喜び」という回答もあった。おそらく「pleasure」の見間違いかと思われる。なぜか「血圧」という珍答もあった。 

単語の見間違いは、本当によくやりますね。見間違い大賞はダントツでexperiment「経験」ですね。

「血圧」は答案でみたら吹きますね。

 

英語は入試向けの勉強と高校の勉強でギャップが大きい科目の一つです。

まあもともと高校は高校卒業の資格を与えるための場所で、大学入試は大学入学の資質があるかどうかの試験であるというスタート地点から違うので、ギャップがあって当然なのですが。

 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp