月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

親戚と比較する親

塾をやっているといくつか危険な親の特徴が分かってきます。そのうちの1つとして

子供を親戚と比較する親はヤバイ

というものがあります。

親戚の誰々はどこどこ大学に受かったとか、どこどこ高校に受かったという事実に反応して教育に力を入れてしまう人はヤバイです。ヤバイというのはそのままいったらたぶんお子さんが病むということです。

教育というのは常日頃から他人と比較するのではなく自分自身の成長にフォーカスをあてるべきもの、というのは私の勝手な持論ですが大きく間違ってはいないと思います。私は仕事柄、例えば南山大志望の生徒がいたら過去の生徒と比較して学力的に余裕があるのかないのか考えたり、同じ学年の生徒に同じテストを解かせて相対的に学力を測ることがありますが、どちらもあくまで学力を客観的に把握するためだけのものです。

それにたいして親が子供の学力を他人と比較するというのは、比較することで何か手を打とうとしているのではなく、それによってただ自分が満足したいだけのものなので危険です。

比較対象は年齢が近い親戚や兄弟姉妹間というのが多いですが、赤の他人との比較と違って「同じ血だから」みたいな変な先入観もあるのかしりませんが、気持ちが燃えてしまうようです。

勉強というのが日本人全員が15歳まで等しく取り組むものというのも状況を悪くします。

たとえば親戚が野球で県選抜くらい上手になれたとしても「へえすごいね」くらいで終わるものが、勉強で名大に受かったとなると「頑張ればうちの子も?!」みたいな力が入ってしまいます。

子供のほうは親のそんなしょうもない反応をスルーしてしまえばよいのですが、小中学生くらいだと無意識のうちに親の期待にこたえようと空気を読んで頑張ろうとしてしまい、一方で自分は勉強で結果を出したいとは思っていないので親に言われて塾通いはするものの全然勉強をしない、みたいな状況が起こりえます。

親自身が自分の持つコンプレックスに気づき自己肯定感を高めることで、自分がやろうとしていることが子供を操ることでの自己実現だと気づかないと多分最後まで行ってしまうんだと思いますが、残念ながら私に専門性がないので打ち手は分かりません。

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
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