月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

待て

口うるさい保護者の相手をしたくないのは私の好き嫌い以外に結構大事な理由がありまして、勉強に口をだされると指導上とても困るからです。

学力というのはよく言われるように、勉強時間に綺麗に比例しません。

勉強してもしても学力が上がらない時期があって、それを過ぎると視界が開けるように学力があがる時期がくる。と思ったらまた学力が上がらない時期があって、それを過ぎるとまた視界が開ける。という繰り返しを最大2回くらい高校生は経験します。

学力が上がらない時期は生徒にとっても息が詰まる思いすることがあるのですが、口うるさい親は生徒が音を上げる前に親が音を上げてしまいます。

生徒本人が苦しい思いをしながら一生懸命やっているところ親に口をだされても、ネガティブな影響はあってもポジティブな影響はありません。といっても私は学生時代に親に勉強についてダメだしをされた経験が(高1の定期テストで学年で下から10番目くらいをとったときでさえ)なかったので、たぶんそうだろうとしか言えないんですがまあたぶんそうでしょう。

これは勉強をしている生徒が学力が上がらないという状況のみならず、勉強をしていない生徒の学力が上がらないという状況にもあてはまります。

普通科の高校にいる高校生が、自分が日本で人生を過ごすなら勉強をどこかの時期に本気でやらなければいけないというのは、それが高1なのか高2なのか高3なのか高校卒業後なのかは知りませんが、遅かれはやかれ気づきます。でもその気づきというのは他人に言われて気づくものではなく、自分で考え事をしているときに自分で気づくものです。この証明は簡単で、他人に言われて気づくのなら普通科のほとんどの高校生は中学時代から毎日休むこと無く勉強を頑張っているはずですが、現実にはそういう生徒は学年に数人しかいないことから証明できます。他人に説教されたくらいでは右の耳から左の耳に音声が通り抜けるだけです。大事なことは自分で気づかないといけないのです。

高校生が内面的に成長していくには、その周囲にいる大人が成長というのは自分で気づくことで促されるのだということを知っていて、何もいわず黙って待っていることが条件です。飼い犬に「待て」を教えている場合じゃなくて、親が「待て」なんですよね。

この黙って待つということができる大人はとても少ないです。私はそれができる数少ない人間なので、それができない人は私にご子息ご息女をあずけてあとは月末までにしっかり月謝を入金していただいて、家を清潔にたもってたまに美味しいご飯を作っていただけると予後がよろしいかと思います。でも一番は、待つことができる保護者のかたのご子息ご息女を預かりたいです。余計な心配がいらないので。

 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
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