月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

手を動かさない時間は勉強とは言えない

たまに自習室の様子などがちらっとみえると、手を動かさずじっと参考書(あるいはスマホ)を見つめている人がいます。自習室での自習のみならず、数学の問題を解くときも2分も3分もじっと固まってしまう人がいます。

手を動かしていない時間は勉強時間に入りません。数学の問題を解くときに立ち止まったらグラフを書いてみたり、自分が今考えていることを書き出してみたり、問題文の条件を再度書き出してみてなんとか思考を先に進める努力をしないといつまでたっても立ち止まったままです。だいたいペンが動いていないときって同じことをグルグル考えているだけですからね。

参考書を読み進めるときも同じです。参考書を読むときにはかならずペンを持って、文字の上をなぞり、理解したらそれをノートに書き出します。その一連の作業のなかで文字の情報が頭に入っていき、文字の情報が頭に入ることでそれが意味することが理解できます。それがいつまでもボケッと文字を読んでいるだけでは、理解した感じがするだけです。これがただの趣味の読書ならそれでいいんですが、それを理解したあとで正しくアウトプットしなければいけない大学受験においてはNG行為です。

英語の復習の方法として「写経」を紹介しておきます。参考書などで隅から隅まで学んだ長文を、コピー用紙などに書きなぐってください。文字をうつす過程で、学んだ意味や文法が頭で再現されます。単に文字を写す以上のことが得られるはずです。 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
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1言わないでも10わかる

別教室で授業を進行しているスタッフに伝言

 

私「ここに『3次関数の概形を確認する』っていうメモ、あるじゃん」

スタッフ「あ、3種類の形を教えときました」

私「そうそうこれ生徒に教えといてほしいっていうメモで、3次関数の概形っで3種類あるのと、x軸との交点との関係で増減表なしでかけるっていうやつあるじゃん、あれも・・・」

スタッフ「それも教えておきました」

私「(あなた何者だ\(^o^)/)」

 

 

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斜行葉理(沼津市)

静岡の地学探検旅行で柱状節理をみた記事をupしてありますが、他にも色々見てきました。

クロスラミナ(斜交葉理)です。

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この写真をみると単なる砂岩層のように見えますがクロスラミナになっています。

クロスラミナとは何か?

波が通ったあとの砂浜を思い浮かべていただくと、波の通りあとのようなものが残っています。その通り跡は水の流れの方向によって向きが決まっています。

一定の流れで体積した砂粒が固まったあと、さらにその上に別の流れの向きで体積した砂粒が重なると、層の向きが交互に変わります。(*)

それをクロスラミナ(英語ではcross-bedding)といいます。

というのが教科書的説明ですが、実は(*)のところが私はイマイチ理解できていません。受験生時代に国内国外色々調べたのですが結局分かりませんでした。海底で地層になったあと地殻変動が起きて隆起→沈降し、沈降したあとは流れの向きが変わってたってことなのかな?大学での勉強のなかで解決したら報告します。


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沼津市のクロスラミナは、切り通しで作られた道に露頭として現れています。

 


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道といっても、すでに使われていなくて通行止めになっています。

「通行止」の看板の横を失礼して進んで観察しました。


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しかし写真にあるように、ものすごい数の落石があります。私が観察した日は雨の日の翌日で、観察中に上から丸太が落ちてきて3mくらい場所がずれていたらたぶん私は死んでいたかもしれないので、こういう危険な場所の観察はやめようと思いました。


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でも切り通しで両サイドがクロスラミナの露頭になっている様子は圧巻的であり、雨の日の翌日ということで水がポタポタ落ちる様子が神秘的でもあり・・・、やっぱり通行止め、となっていても観察したい欲求は止められないような気もします。

 


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砂岩層なので、浸食を受けています。

 


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軟らかい層と固い層が互層になっているようです。

 


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この道の先を行けば、何百万年、何千万年前に堆積した当時の海の底にたどり着きそうな気がしてしまいます。

 


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海の流れをこのスケールで感じることができます。

 


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隆起して地表にでたあと力が加わって断層になったようです。

 


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こちらは少し場所を移動したところです。

 


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かなり教科書的なクロスラミナの様子が観察できます。スジの角度が変化しているところがあります。

 

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赤線の上下で角度が変化しています。



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こちらも結構はっきりと見えます。

 

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英語のテキストを更新中

今、英語の授業で使っている解説プリントのアップデートをしています。このプリントを作ったのは2017-18年にかけてで、その後いろんな生徒に問題として解かせるなかで間違えやすいところが分かってきているので、解説の足りないところを補強しています。

英語は生徒の学力によって

・文法基礎

・文法中級

・英文解釈基礎

・英文解釈中級

・英文解釈上級

とかなり細分化した授業用テキストができあがっているので、それこそ「形容詞と副詞の違いは何か?」というところからスタートして国立大の入試で問われる和訳問題まで、生徒のレベルに合わせて教えられる状況になりました。

問題点といえば、教えられる先生がいないのであんまり積極的に英語の受講を案内できないということろです。

数学の場合は高い数学の学力があればわりとすぐに授業で教えられるようになりますが、英語の場合は学力が高いことに加えて品詞や文法を用いて体系的に学習してきたという経歴が必要です。

  

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高校の物理と大学の物理

中学の数学と高校の数学が異なる以上に、高校の物理と大学の物理は異なります。

高校の物理といえば設問の状況を図示して、運動方程式や釣り合いの式を立てたあとは、適切な公式を用いて求められた物理量を解いておしまいで、入試でも難問になるとそこから定性的な考察が必要になってくるという印象があります。

一方で大学の物理はというと、運動方程式をたてたあとはひたすら積分したり、量子力学ではひたすら微分したりと、数学的な処理が大部分を占めます。基本的な四則以外を使うことがない高校物理とは別物です。数学的に処理したあと、導出された数式から自然現象を解釈するのも大学ならではのように思います。

私の先生なんかは「微積分を使わない高校物理はニュートンにたいする冒涜だ」とまでおっしゃっていて、講義を聴いているとそれも納得感がありw、確かに冒涜かもしれんと私も感じています。

私は大学で学んだことをなるべく塾の授業に反映していきたいと考えているんですが、この物理のギャップについては戸惑うところがあります。

 

私のノートを2ページだけチラ見せします。

 

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単振動を解いているんですが、バネの図は一つもありません。

運動方程式たてるのも先生は図示しないでたてるんですよ。もはや国語の問題のようでもありますね。

 

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