月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

数学勉強のコツは問題演習のやり方

数学は中学生の2割、高校生の5割くらいが苦手意識を持っているのでは?と思いますが、この科目は得意になるまでの道のりはとても明確でその点でとても簡単な科目だと言えます。

先月中学生3年生クラスに体験で来た生徒がいまして、かなり成績がひどかったのですが、数学が簡単である証明だと思って色々指導してみました。この時点で1学期期末テストの2週間前です。本来、テスト科目をまんべんなくやるべきなのかもしれませんが、彼のテスト順位は全ての科目で下位数パーセントというところでしたので、成功体験を積むためにもとりあえず数学だけという判断です。数学のテストはだいたい30点(/100点)だというので「90点目指せ!」と私が勝手に目標を設定しました。

まず体験初日は100ます計算を使って生徒の計算力がどの程度かをチェック。彼の場合は四則演算については問題がなかったので2日目からは中1からの内容をやらせていきました。よくある市販の1日10分の計算ドリル、みたいなやつです。本来30日分くらいのものを丸二日で終わらせて、中2のドリルも同様に丸二日かけて取り組みました。中1は簡単に解いていましたが中2になるとやや難しいようで、彼の数学は中2でつまづいていたことが判明しました。それでも1つずつ例題を解いていって8割くらいは自力で解決して、残り2割は私に質問して解決しました。

このように数学が苦手という生徒も、前からさかのぼってつぶしていけば出来るようになるんですよ。

さて、今回テスト範囲が「平方根」でしたので確率とか図形は取りあえず飛ばして、その次はいよいよ中学3年の1学期中間の範囲です。因数分解あたりはやや難しかったようで少しペースは落ちましたが、何度も質問してきて不明点をつぶしました。

本来、質問というのはなるべくせずに自力で解決したほうが良いのですが、彼のようにまず成功体験を積む必要がある段階ではどんどん質問してきたほうがいいですね。それによって日々成長している感覚を得られることが大切です。

この時点で残りテストまで残り1週間。それまでの1週間で中1からの復習をやり終えたことになります。

ここからはテスト範囲をひたすら計算練習させました。何冊かの問題集を用いて、テスト範囲の代表的な計算方法を暗記。残り4日くらいで「今現時点でテストを受ければ60点だ!」というところまで来ました。これは私の感覚です。90点までの残り30点についても課題は明確で「正負の符号」「計算過程が長い時の計算し忘れ」「因数分解のミス」「まだ計算方法を覚えていない問題」といった課題を残り4日間でつぶして行くことになります。

これは生徒一人だけで取り組むのはたぶん無理ですね。問題集を買って取り組むまでは出来ると思いますが、目標までの道のりでどんな課題をつぶせば達成に近づくのかは客観的な視点が無いと出来ないと思います。

この生徒のケースでも、最初の1週間までは自力で出来る内容ですが残り1週間は私も相当知恵を絞りました。この辺のさじ加減が付加価値です。

最後の1日で「これで80点まで来たぞ!」という状況まで成長し、残り10点分の課題も明確でしたが家での自習に持ち帰らせました。

気になる結果は、目標の90点には届かなかったものの、前回30点と比べると目を見張るものでした。しかしそりゃーそうです。彼が2週間で数学を何時間勉強したと思いますか?60時間ですよ。1日平均で4時間半です。2週間で計算した量を見て下さい。ざっと200-300枚はあります。これだけやれば結果は出ます。

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彼の場合はただ単にまとまった時間の勉強をこれまでしてこなかったのだと思います。逃げ癖がついていたんですね。現状で成績が悪い生徒は個別指導なんて行ったってダメですよ。週に2〜3日、2時間程度勉強を見てもらうだけで結果が出るわけがないんですよ。成績が悪い我が子を、やや高い月謝を払って個別に通わせることがお母さんの免罪符になってるんじゃないでしょうか。

彼みたいに「つらい!投げだしたい!」という我慢の時間をまとまって取らないと。ちなみに何度か逃げ出しそうになっていましたが(笑)、なんとか頑張ってくれました。

おそらく世の中にはこういった生徒がたくさんいると思いますので、この2週間60時間のスパルタ数学トレーニングを一般メニューとしました。職員室内の特設自習机で毎日3〜8時間数学漬けの2週間(もしくは1週間)を過ごします。ご希望の方はお問い合わせください。

 

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