人は集団で居ると良くも悪くも流されやすい傾向があり、流れに反して一人だけ違う行動をするにはとてもエネルギーを必要としますが、必ずしも流されることが悪いことではなくて、良い時と悪いときの2つに分かれると思います。
うまく表現しづらいのですが、集団が作り上げている常識が結果なのか手段なのかというのは一つの基準ではないかと思います。
では「結果」の常識とは何かというと、「こうなるべき」とか「こうすべき」という最終的なゴールが一致している時です。たとえば、「高校に進学すべき」とか「名古屋大学を第一志望にすべき」とかいう意見は、個人の意見の総和というよりは誰かが誰かに流された結果生まれたもので、主観というものはあまりありません。
「手段」とは何かというと、たとえば慶應大学だと「独立自尊」の精神といって福澤諭吉先生が述べた考え方が頻繁にいろんなところで引用されるので自然とそうすべきだと多くの人は考えていると思います。独立自尊が何かというと、ふわっとしたものなので説明しづらいのですが辞書に寄れば「人に頼らずに自分の力だけで事を行い、自己の人格・尊厳を保つこと。」とのことです。
結果に流される場合自分の考えが行動に反映されませんが、手段に流される場合はその上でどう行動するかを判断しなければならないのでこれは主体的な行動と考えられます。
もちろん、流されるばかりの人生を歩む人が幸せなら別に誰も文句を言えないことです。私はそうなりたくないというだけで。
このように流されてよい時と悪いときがあることについて、この本は面白かったです。

- 作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: 文庫
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