月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

模試の数字を見て判断するのは結構難しい

ここ数日生徒たちが学校で受けた進研模試や、塾生におすすめしている駿台模試の結果が帰ってきたようで何人かの生徒が早速見せてくれました。

素晴らしい結果

こいつはすごいなと思ったのは全校生徒中、英国数合計で2位!

定期テストの2位よりも10倍くらい価値があります。

他にも数学の偏差値が上がった生徒が多かったんですが、共通して言えるのは、数学は偏差値が演習量に割と比例するというか相関がある感じがしますね。偏差値あがった生徒に聞くとだいたい「青チャをn周するようにしました」と言っています。(nは生徒によって違いますが3〜6くらい)

これはその通りで、授業中も「授業だけで数学が出来ると思うな、家で同じ問題を何度もくりかえせ」と伝えているのでメッセージが伝わっていて嬉しいです。

あと冒頭の2位の彼は「授業ほとんど内職です」と言っていたので相伝学舎模範生徒として、敬意を表したいと思います。

偏差値が下がった生徒①

さて、問題?なのは偏差値が下がってしまったケース。この判断は結構難しいのです。というのも、偏差値が下がってしまったことが問題なのか?というのと、仮に問題であればその原因はどこなのか?というのは本人と良く話し合わないと見えてきません。

まず、偏差値が下がってしまうことが問題ではない場合。「は?偏差値下がったら問題だろヴォケ!」と思う人もいるかもしれませんが、それは早計です。

だって、「高1からずっと同じ調子で勉強してきました。毎日1時間、テスト前4時間です。」という生徒がいたら、これは問題ではないのです。たいして勉強してないし、テスト勉強というのは普通は偏差値に直結していないので、テスト前4時間といってもさほど意味はありません。であれば「私は勉強してません。偏差値下がりました」と言われたら、そりゃそうだよね。となるじゃないですか。

反対に「勉強してません、偏差値あがりました」というケースもあるんですが、これも実は「そりゃそうだよね」で終わりです。だって何もしてないことに対して結果が上がっても下がっても、その数字自体に意味ないんですよ。たまたま、偶然であることに違いはありません。そんな模試結果はまじめに数字を見つめるだけ時間の無駄なので、トイレットペーパーにでもしちゃえばいいんですが、実際は紙が硬くてできないと思うので柿の種とかブドウの種を捨てる紙にしたらどうですかね?

偏差値が下がった生徒②

一方で、「毎日勉強してたら下がりました」これは大変問題ですから、よく状況を聞いて問題の原因を探します。その場ではわからないことも多いので、お風呂に入っているときや寝る前に頭の中で積み木する感じで考えます。

これが発生しがちなのは数学より英語です。英語は勉強のやり方が下手だと偏差値が乱高下する傾向にあります。それでヒアリングしてみて私の指導どおりやってなければ、まずはちゃんと〇〇と△△やってね、という話になります。一方で、指導どおりやっている場合偏差値が下がったとなると一瞬焦るわけですが、最終的には「特に問題無し」という結論になるのがほとんどです。

自慢ですが私の英語指導は、本当に英語の読解力が上がります。ですのでその通りやっている生徒が偏差値が下がったということは、読解力に問題がないのだから模試のほうに問題があるわけです。それで注意しなければならないのは、模試が出来ないからといってそこにこだわりすぎるのもよく無いということです。結局のところどれだけ模試の偏差値がよくても、志望校の入試が解けなければ意味がないからです。

模試の結果が悪いから、その対策をする。

これは間違いで、模試の結果をみて良い点も悪い点も、志望校の入試に直結する事柄であれば対策を検討する、こういう視点が大切です。

ですので「先生、模試帰って来ました」という生徒と模試結果を眺めるときには、その生徒の受験に必要な受験科目と試験内容(一通り、みんなの志望校の入試の内容はあたまに入れています)を考えて、どうすべきかを考えます。

私みたいにある程度論理的に考えることが出来る人でさえ、一瞬では答えがでないことなのですから、普通の人にとっては模試をみてあーだこーだ言うのは、お昼のワイドショーをみて芸能人のゴシップネタに反応する暇人と同じですから気をつけてください。

高校によっては模試結果の返却+先生との面談、というセットのところもあるようですが「もっと勉強しなさい!」とか言われたらこれは本当に何の意味も無い言葉ですから、まあよほど暇な人なんだろうなと思って「はい頑張ります」と答えましょう。

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp