高校受験もそこそこお金はかかりますが、大学受験は本気で課金しようと思ったら天井のない泥沼になりえるのではないでしょうか。毎年予備校に100万円払っているという人も少なくないでしょう。それでいて学力が上がれば問題ないのでしょうけど、学力があがらないというのはどういうカラクリかご説明します。
まず中学生向けの塾といったら5科目対応するところが多いですよね。英数理や英数国をメインにして+2科目が少なめというのが相場でしょう。「受験に必要だから5科目とっておきたい」という気持ちの人が多いんではないでしょうか?
そういう人がめでたく高校に進学して、「4月から勉強頑張っちゃうぞ!」という四月病で勉強を頑張るのは悪いことではないんですが、中学校の勉強と高校の勉強はまったく別物、それこそ野球とサッカーくらい違うのだという認識が無ければこの四月病は本当の病(やまい)になってしまいます。
つまり、
とりあえず必要そうな英語・国語・数学を基本に予備校を探そう!
これが間違いです。
さらに、
週5日予備校に通って頑張っちゃうぞ!
最悪です。
大学受験勉強というのは、1科目1科目がとてもハードです。英語にしろ数学にしろ、順調に仕上げるのに中学の何倍かは時間がかかる。この認識がないまま多数の講義を受講したらどうなるでしょうか?
こたえは「全部仕上がらない」です。年間に塾・予備校に100万円も支払う人が少なくないのは、払いすぎだろという点でまずびっくりするのですが、多額の授業料を払っているのにたいして学力が付いていないという点で二度目のびっくりがあるという、一粒で二度美味しいアーモンドチョコ状態です。
このアーモンドチョコ状態がなぜ起こりえるのかというと、「授業をたくさんとっておけば安心」「授業料が高いから安心」「大手だから安心」という、いわゆる「塾を床屋と間違えている問題」に原因があります。
なので解決策としたら、まずは1科目、多くて2科目に受講科目を減らすということでしょう。そうすることで、自習時間が増える、出費が減るというこれまた一粒で二度美味しいを味わえてしまいます。大学受験において、現役生が塾・予備校に使える最大の日数は週3日だと思います。それ以上やってしまうと、自習時間が減ってしまってどれだけ授業を聞いても消化できないという状態になってしまいます。
論理的に考えればこうなんですが、人間というのは論理より感情で動くもの。本当の原因は、こういう問題におちいってしまう人間の気持ちを考えなければいけません。たとえば、依存体質になってしまう気持ちとその背後にある家族関係などです。