月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

今頑張れないやつは一生頑張れない

「今頑張れないやつは一生頑張れない」という、大学受験でしばしば聞くフレーズですが、元ネタは代ゼミや東進で古文を教えていた吉野先生の言葉というのはおいといて、この言葉の本当の意味をみなさん理解できますか?

文字通りの解釈はこうです。

多くの人にとってスマホゲームをしたり彼女彼氏や友人と遊んだりすることに比べて勉強というのは退屈に感じられる一方、大学受験をするのなら必ずやらなければならないことなのだから、高校時代に楽しい誘惑があるなかで自分に厳しくできないやつはその後の人生でも同じように自分に甘い人生になってしまうよ。

しかしこのロジックなら、ひょっとしたら社会人になって遅咲きではあれど目覚めて努力をしまくる可能性はなくはないですよね。そう、頑張るということは別に高校時代に出来なくても良いんです。しかし、認めなければならない現実があります。

それは、「大学受験を逃したら今後あなたの努力を認めてくれる機会はやってこない」ということです。どれだけ努力したとしても、その努力を誰が認めてくれますか?大学時代に努力したとしても、同じ結果を残していたらマーチより早慶、早慶より東大のほうが評価されるに決まっています。とくに就職活動までは学歴の持つ意味というのは、個人がどれだけ努力したかよりも大きいことが往々にしてありえます。みんなが知っている会社というのは(ソニー・アップル・パナソニック・NEC、、、)就職活動になるとその知名度から超人気企業になり、入社の倍率は余裕で50-100倍以上になります。当然、そういう会社には早慶以上を50名、マーチ以下は10名など学歴による学生獲得目標数というのがあります。ただでさえ高い倍率の就職選考を、まあイーブンだろうという地点からスタートできるラインが早慶です。私の経験上、慶應の学歴があればどんな会社でも書類選考落ちはありえませんでした。一次面接までは確実にコマを進められます。

こうなってくると大学時代にどれだけ努力しても、そもそも選考の基準がこうなっている以上、圧倒的不利な状況で戦うしかなくなるんです。頑張ったとしても頑張れない(=評価されない)わけです。

嫌だな、と思いますか?

そういう人は逆に考えてみてください。

高校時代に頑張ってしまえば、学歴という他の学生より人生の幅を広げることができる最強のチケットを手に入れることができるんです!これって超ラクですよ。

大学受験というのは、勝ちパターンが決まり切った戦いです。このブログの検索ワードを眺めていると「〇〇高校 補習」とか「愛知県 大学受験につよい高校」とかアホなキーワードを検索している人が毎日何人かいるわけですが、大学受験という勝負はこういう風に高校に過度な期待をする生徒が負けてしまい、自分でよく情報を調べて王道を進んだ生徒が勝つというのは今も昔も変わりません。

たとえば身近なところで五条高校がありますが、この高校から名大にいこうとしたら毎年20-30人が合格しており名大より上の大学に合格する人はほとんどいないですから学年でトップ1割に入っていれば名大はいけそうだというのが論理的に考えればわかります。しかし、学年100-200位くらいだとしても名大にいけると思っているやつはわんさかいるでしょう。それで「自分の学力から友人を追い抜くためには友人と違う勉強をしなければいけない」と思いつくならまだマシなんですが、たぶんそういう人は10人に1人くらいじゃないでしょうか。みんな夢だけみて行動がともなわずに落ちていくんです。

これは全国どこの高校でも同じですよ。私が通っていた高校だって同じ風景です。私は本当に不思議でした。「学校の指導でいける大学といったらうまくいってマーチ程度なのに、なぜみんな学校の指導で勉強しているのだろう?ショボい学歴で良いと思っているのだろうか?」。私はそんな結果では絶対に嫌だったので、同級生とはまったく違う勉強をしたし、同級生の誰よりも多く勉強しました。簡単ですよね。

そうして手に入れた慶應大学経済学部という学歴は就職するときには最強のカードでしたし、何よりそこで出会えた友人が与えてくれる刺激は何事にも変えがたいものです。私、愛知県民が名大を目指すことには反対なんです。だって同じ高校から10人も進学するんですよ?ということは別の高校に進学した中学の同級生を合計したら20人くらいは居るんじゃないですか?似たような背景をもった愛知県民だらけの大学で何を得るんでしょうか。それが北海道出身で名古屋大学来ました、だったら同じ4年間でも得るものはまったく別になるだろうから良いんですよ。愛知県民が名大に行く意味はそれほど大きいとは思えません。

こういう観点から、東大・早稲田・慶應というのはものすごい場だと思うんです。全国から超優秀な生徒があつまるし、早慶なら東京都内のボンボンの息子娘がいるんです。「なんだこいつは?!」というやつが同級生にいっぱいいるから、そこで普通に4年間過ごすだけで大変な経験値を得られますよ。学歴が得られるだけでなく、全国の平均からみたらスターをとったマリオ状態で大学生活をすごせるわけです。それを手に入れるのはたった3年間、勉強という誰でも出来るものをひたすら暗記するだけ。こんなのやらないほうがアホだと思いませんか?

今頑張れないやつは一生頑張れない

3年間頑張れば超お得

良いか悪いかはさておき、今の日本はこういう仕組みになっています。

無駄な努力はしちゃだめですよ。

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp