大学生時代に家庭教師として2年ほど教えていた超有名私立高校の生徒がいまして、家庭教師を雇うくらいですから大変ハイソなご家庭でした。毎回2時間数学を教えていて、1時間たったころにお母様から「先生、休憩をどうぞ」といって洋菓子を出していただくのが習慣になっていて、私はそれが大変楽しみだったわけですが、洋菓子なので紅茶もセットで出していただくわけです。
で、やはりハイソなのでリプトンのティーバック、のはずがなく、フォートナムメイソンの紅茶をポットにいれて、しかもポットの温度が下がらないようにカバーつきで出てくるというこだわりようです。
私は昔から紅茶が好きだったのですが、好きなわりには「砂糖は3杯必要」という激甘口な飲み方をしていて、表題のとおり「先生、紅茶に砂糖はどうしましょう?」と言われて、「ください」と言おうとしたところで「・・・いらないですよね?」と先んじてしまわれ「も、もちろんです」と答えて、ストレートで苦い紅茶をのみながら「これがハイソの味か・・・」と思ったものです。
しかしそれも慣れてくると美味しく感じるようになり(というかケーキとセットなので砂糖なしがちょうど良いに決まっている)、今はめったなことでは砂糖を入れません。
ちなみに、ケーキは週替わりで近所の色々なケーキ屋さんから調達されており、授業の終了後には和菓子と煎茶による休憩時間があり、夏場には昼休憩にうなぎ屋さんに連れて行っていただいたりと、大変美味しい仕事でした。もちろん、生徒の数学の成績は爆上げでした。