月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

普通のことが出来るだけで知らぬ間に勝ちよ 2

大学受験とは表面的には学力勝負で実質的には考え方勝負だと昨日書きました。

では考え方を変えれば学力が上がって合格するのかというとYESです。しかし、実際には考え方を変えるというのは極めて難しい。なぜなら、その考え方とはさらに根っこを調べてみるとほとんど環境に依存しているからです。

環境とは自分の通っている高校、付き合う友人、家族、そしてこれまで十数年の人生全てを指します。考え方というのは環境を変えることでしか大きく変化しないのですが、環境を変えるというのは困難です。

通っている高校も、付き合う友人も、家族も、過去の人生も変えられないじゃないですか。だから変えようと思って大きく変化させるのは難しいんです。

ただ諦めるのはまだ早いです。学力と考え方の間にはもう少し段階があります。環境の上に基本的な思考様式があり、その基本的な思考様式の上に勉強の思考様式があり、そしてその勉強の思考様式に基づいて学力が生み出される、という段階です。

環境→基本的思考→勉強の思考→学力

です。

このうち環境と基本的思考については本人が意図的に変えていくことが難しいし、ましてや私が外からコチョコチョやってどうにかなるものでもありません。しかし、勉強の思考を変えるのは100%無理というわけではありませんから、ここを変えることによって学力を生み出すことが出来るようになるという可能性が残ります。

塾で教えているのは勉強の思考で、普通に高校で教わる英語や数学と、私が教える英語や数学というのは何を優先して勉強すべきなのかという価値観が違います。

「たくさん勉強しているのに学力が上がるどころか下がる」という、高校生にありがちな悩みを抱えている生徒は、

 環境◎→基本的思考◎→勉強の思考×→学力×

という状況がありえます。この勉強の思考×を◎にしてあげることで、あっさり学力◎を得られます。入塾後2ヶ月とか3ヶ月という超短期で学力を上げていく生徒というのは、たぶんこのパターンです。

残念ながら、基本的思考が△である場合には、

 基本的思考△→勉強の思考×→学力×

の状態から、勉強の思考×を◎に変えのは今の私には難しく、

 基本的思考△→勉強の思考○→学力○

くらいがやっと。というのも私は他人の気持ちがとにかく分からない。英語や数学において、何が分からないのかはだいたい分かるんですが、どういう気持ちで勉強して生活しているのかが読めないんです。私が医者だったら患者の気持ちなどおかまいなしに「あなたガンですよ。手術しますか?」と事実によって淡々と進めるタイプでしょう。「勉強が出来るようになりたかったら、こうやって勉強してください」と言うくらいしか出来ないので、それで言う通りにやってもらえないとなると、もうお手上げです。だから全員の勉強の思考◎を作りたくても、今の私には無理。メンタリストDaiGo氏の本でも読みあさったらちょっとはマシになるでしょうか?

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp