勉強時間に満足する生活を続けた先に、宿題をやって満足する高校生活が待っています。
宿題を消化することで満足感を得てしまう生徒というのは、大局観がありません。目標の達成とは毎日のテストや宿題の積み重ねの延長にあるのではなくて、目標を達成するためにやることを自分で考えてそれを一つずつ実行していく先にあるのだ、と言ってもキョトンとされて終わりでしょう。
生徒を宿題やテスト漬けにすることのメリットは学力をそれなりに底上げできることですが、デメリットは生徒が自分で前に進むことを阻害することです。
愛知県から北海道に行きたいとして、まず北海道に行く手段としてセントレアとか小牧から飛行機でいくか、東京経由で新幹線でいくかどうしようかなと考えるのが自然であり、いきなり「とりあえず方位磁針をみて北東方向へ毎日10km歩け!」と言われたら、こいつ頭おかしいのかなと思うじゃないですか。
これが大学受験勉強となると、「とりあえず北東に歩き出そうか」というアドバイスを普通に受け入れている人が多数派です。いや、まずどうやって行くのが効率的なのか考えようよ、と私は思います。
北東に取りあえず歩き出してしまった人は3年後、長野県とか新潟あたりには到着しているかもしれませんが北海道には到底たどり着きません。「この辺も寒いしまあいっか」くらいで納得しているのでしょうか。
それで「北東へ歩け!」と言った指導者のほうを見てみると「北海道は無理だったが、寒いところに着いただろう?寒ければいいのだ!」と満足そうにしています。最初から北海道に行かせるつもりは無かったのでは?
「進んでる感」に満足してませんか?ちゃんと進んでますか?というのが私からの問題提起です。