月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

合格実績をどう読むか 3

高校の合格実績についてはちょっとした活用法があります。

それは、高校生がどういう勉強をしたらどのくらいのレベルの大学に届くかの指標として使うという方法です。

たとえば毎年350人の卒業者中、東大合格者数が1人、名大が20人、上位国立が50人、下位国立が100人という高校があるとします。そしてあなたはその高校の1年生で、今から大学受験にむけて頑張っています。

学校の指導どおり3年間頑張れば、トップ1割以上である東大や名大はキツイかもしれませんが、トップ2割に入って上位国立を目指すことは十分可能性があります。高1のあいだは定期テスト勉強くらいしかやらないでも高2くらいからまじめに取り組めば下位国立は目指せるかもしれません。

ではトップ1割以上の結果を目指すにはどうしたらいいでしょうか。

これはいくつか考え方があります。学校の言う通りやっていればトップ1割の学力に届く可能性も、ゼロではありません。しかし私は、トップ1割の学力層というのは学校の指導どうのこうのではなくてもともと勉強の高い資質を持っているとか、塾や予備校で入れ知恵されている割合が少なくないのではないか、と予想しています。

前者の、「高い資質を持った学生」というのはたとえば五条高校なら向陽高校とか一宮高校を第一志望としていたが内申点が足りなくて第二志望として進学してきた、という生徒であることが多く、実力はあるが中学時代に先生に媚びを売りきれなかったという場合か、単純に入試当日体調不良などで実力を発揮しきれなかったという場合です。

後者の塾や予備校で入れ知恵されている生徒とは、たとえば私の塾生のように高1の4月から数学をちゃんとしたやりかたで勉強していて模試で学年1ケタの順位をとってくるような生徒です。大学受験勉強というのは課金ゲームと似ているところがあり、効率的な勉強方法というのは、自分で見つけるのには多大な時間がかかりますが、買えば一瞬で手に入ります。

高校の合格実績にある大学のなかで難易度がトップ1割にはいるような大学を目指すのであれば、同級生とは全くことなる勉強を取り組む必要があるし、生活態度も変えていかないといけません。みんなと同じことをやって、結果だけダントツを目指すなど非現実的すぎます。

だからといって、ダントツの結果を目指せないというわけではありません。誰でも合格できる可能性はもっているが、それを実現するにはそれなりの行動が伴わないといけない。そういうことです。

だから、生徒がダントツの結果を求めたい、目指したいというのはどれだけ現時点での学力が低くとも私は応援します。世の中で可能性が0%であることというのは、人間が死なないことくらいしかありません。その他のことはたいてい少なからず可能性があるし、ましてや大学受験においてビリギャル的な成功事例など毎年全国に数十人規模でいるはずであり、そのなかの1人に自分がなれないと最初から諦める必要などどこにもないのです。

ではそれを実現するためにはどうしたらいいのか。それは、実現に必要な生活態度へと自分を変えていくことなのですが、それは一方で、志望校に合格している人と同じ生活態度へと変えていくということを意味します。

大学受験というのは毎年どういう人が合格していくかというのが変わりません。どの合格体験記をみても、難関大学に合格していく人というのは共通点を持っています。そういう人たちと同じことをすればよいのです。塾というのは、その共通点というのを教えていく場ともいえます。 

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp