目に目無い変化の先に未来がどうなっているのか予想してみます。
1.一番影響を受ける層
中途半端に勉強して、中途半端な就職をしていく層が一番影響を受けるはずです。日本は人口減少によって需要が減り、少子高齢化によって労働人口が減り、国として経済が成長していくことはありえません。経済が成長しない=会社が成長しない=そこで働く人の給料は増えない、とつながっていくので、とくに売上を内需に依存している会社は成長がストップか衰退していき、去年より今年、今年より来年生活水準があがっていく、という生活の実現は相当に難しくなります。日本は解雇されることが希有なので、食いっぱぐれることはないかもしれませんが、閉塞感とどう付き合うかが課題になりそうです。
生活水準の上昇などどうでもよく家族が幸せならそれで十分、というスタンスでいられれば全く問題ありませんが、マンションで最上階角部屋がヒエラルキーの頂点などというご近所づきあいをするような人にとっては死活問題でしょう。
この層の人に将来なる人たちは「親と同じくらいの生活が出来れば良い」と思っているんじゃないかと私は偏見を持っていますが、20年後に今の親世代と同じ生活水準を得るにはあなたの親よりは努力しなければいけません。下りエスカレーターですからね。
ただし、親が土地と家を持っていて将来はそこに同居していく予定であれば、家賃が浮く分可処分所得が増えるので、生活水準を維持していけることが十分可能になります。
2.その次に影響を受ける層
次に、今述べた層と比較してちょっと上の層、前述の層が私大だとすれば今から述べるのが地方の国立大、というイメージで考えてみます。この層についても、起きる変化は1とほとんど同じで、ステータスがちょっとマシ、くらいのイメージを持っています。地方の国立大に行って、その県で有力な地場企業か、県庁や市役所に就職していくイメージです。1よりちょっとだけ生活水準が高くて、そこが地元なら中学や高校の同窓会に少しだけ胸を張って行けるんじゃないでしょうか。
私は変化の少ない環境が苦手なのであまり魅力を感じないのですが、変化を好まない人のほうがむしろ多数派だと思うので、2の層というのはそれなりに人気があるのでしょう。
リスクとしてはそれが大企業の子会社だと、大幅なリストラの煽りを受ける可能性があることで、その対象になったら色々な計画が終了してしまいます。「おおげさな」と思うかもしれませんが、全然ありますよ。私、会社員時代に某県の大企業某子会社に営業しにいって、そこの部長以下の人たちとそれなりにビジネス上の親交を深めていたんですが、担当を外れて2年後、グループ企業1万人のリストラの対象となって「あの人はどこへ・・・」となった人を何人も知っています。
日系の会社は業界間での労働市場の流動性がない、たとえば、仮に20年会社勤めして営業部長になったとしても、リストラされたときに同じ業界で営業部長としての再就職はまず無理で、下手したら係長クラスとか平社員レベルになってしまうか、再就職できない可能性だって十分ありえるので、リストラの対象になったら家のローンや子供の教育の計画などが完全に崩れてしまいます。
大企業子会社は、冠(かんむり)がついている分、見栄が張れるし福利厚生なんかは充実しているのかもしれませんが、地方で働くなら公務員か地場企業のほうが良さそうな気がします。愛知県なら名鉄とか、静岡なら遠鉄とか、独立していてインフラ系だと尚手堅いですね。
明日は、トップとボトムについて予想してみます。