給与というのは会社員として勤めることでいただけるものです。正社員として働いている身分でさえ、「減少よくて横ばい」の世界にいるのですから、非正規雇用になったらいったいどうなっちゃうのよ、という話です。
正社員として働けない人というのは、ごく普通にいます。
まず、労働者というのは正規雇用と非正規雇用の2つに分類できて、正規雇用というのはいわゆる「正社員」です。非正規雇用の方はいくつか形態があって、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託社員などがあります。
両者の身分の違いを、収入でざっくり見てみます。相対度数分布表を作ってみました。
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/dt/index.htm
青色が正規雇用で、赤色が非正規雇用です。非正規雇用のなかには、「うちのカーチャンバイトしてるよ!」も含まれるので、この数字自体からは思い切った解釈は出来ませんが、正規雇用の中央値が400〜499万円に含まれていて、非正規雇用では100〜199万円です。派遣社員だけ、契約社員だけで見ればもう少し違ってくると思いますが、まずはざっくり数字を見てみました。
正規雇用の400〜499万円だとたとえば子供2人を大学に行かせるというのはキツイです。手取りが300万円として、毎月20万円で生活したら年間で60万円しか残りません。ダブルインカムじゃないとやってけません。
それでも正規雇用ならまだマシです。非正規雇用というのは、実際どれくらいいるのか。
最近の正規・非正規雇用の特徴 (http://www.stat.go.jp/info/today/097.htm)
正規雇用者数(正社員)は過去24年で減少、非正規雇用者数は増加しています。これは直接的に「雇用が厳しい」ということを意味するものではなく、正規雇用者数の増加にはいくつかの要因があるようです。
2016年でいうと労働人口が約5400万人で、正規雇用が3300万人にたいして非正規雇用が2000万人です。ざっくり20%が非正規雇用です。
ではこの非正規雇用の内訳はどうなっているのか?男子で見ますよ、男子で!
大学卒業して、やっと社会人だ、となった頃の年齢の男子のうち93万人が非正規雇用です。実際には、この93万人はかならずしもネガティブな理由で非正規雇用であるわけでもないようです。理由を見てみます。
都合の用時間に働きたい、家計の補助・学費等を得たいというポジティブな理由(大学院生も含まれるのか?)が26.1%、13.6%もいます。一方で、正規の仕事がないというネガティブな理由も24.0%。93万人のうちの24.0%の23万人が、ネガティブな理由で非正規雇用です。ただ、ポジティブな理由を答えた人は本音なのか?聞いてみたいものですが。
非正規雇用の他に「失業者」という存在も忘れてはいけません。25〜34歳の男子では11万人が就職を希望しているものの失業の状態にあるようです。
25〜34歳の男子のうち、ネガティブ理由の非正規雇用と、失業者を合計すると34万人です。
では、25〜34歳の日本人男子って何人いると思いますか?700万人です。すると、34÷700で5%、つまり20人に一人がこの悲しい状況に該当してしまいます。一件、ポジティブなこたえをしているものの「言うても非正規雇用やん」というのを合わせると、104万人!15%、7人に一人です。クラスで同窓会したら男子20人のうち3人は、女子から冷ややかな目線を浴びることになるわけです。