月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

偏差値だけで決めませんよ

大学受験というのは人生の打ち出し角度がだいぶ具体的になるイベントなので、塾では勉強を教えるのはもちろんのこと、志望校をどうするとかいう話も生徒が悩んでいる場合には結構まじめに話し合います。昨日は慶應行け、的なことを書きましたが面談のときには特定の大学に誘導することはなく、どういう観点で決めていったらいいのか私の考えつくかぎりでヒントを与えることになります。

私自身6年間民間企業で働いていて、その間おそらく数百の会社に営業として出入りしていたので、どういうところにどういう人が働いているのかという日本の縮図はある程度頭に入っています。また、大学時代の友人たちも活躍している人が多いので、それも参考にさせてもらってます。

学校の先生でも塾の先生でも、これだけの数の会社を見た経験のある人はなかなかいないんじゃないでしょうか。学校の先生なら大学卒業してすぐ教員だし、塾の先生も大学卒業して塾で働いて、10年ぐらいやって独立してまた塾、という人がマジョリティで、私みたいに会社員やめていきなり塾っていうのは経歴としては珍しいはず。

なので今の学力から受かるとか受からないとかいう偏差値上の話だけでなく、その後の人生をどう考えているのかという点に及んで話が出来るというのは私の塾、というか私ならではでしょう。

とくに時代が時代なので生徒がどうサバイブしていくかをそれなりに想像してあげる必要があると思います。一昨日の先輩との話で「日本やばいよね」という議題で国内の仕事がなくなっていくだろうということを話していたんですが、翌日高3の生徒に「日本やばいって思う?」と聞いたらまあ当然ですがそんな実感は無い様子。学生のうちから危機意識をもっていたらそれはそれである意味ヤバいんですが、高校生には勉強に集中してもらってその先ヤバいかヤバくないかはそばにいる大人がナビになってあげれば良いだけの話。

大きい視点でいえば、すごい人があつまる大学のなかから第一志望を選んでもらうということだし、日々の小さい視点でいえば、目標達成に必要な条件を自分で考えてもらって自分で実行していく様子を助言をしながらも見守ることだと考えています。

寄らば大樹の陰という時代は終了しつつあり、個人の力が問われる時代に移り変わっています。自分で判断し行動できるようになることと、そういう人が集まる環境で生活することがもつ意味が大きくなっている。

全国どこでもいいからコッコウリツ(低レベル公立含む)を目指せと言う気には1ミリもならないし、毎週宿題を出して赤点だと再テストのテストを受けさせて生徒の貴重な時間と判断の機会を奪う気にももちろんなりません。

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp