月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

環境はよくなっているのに 6

ちなみに、勉強している科目数で受験可能な最大限難しい大学を第一志望にせよ、ということをやっていると、当然ですが第一志望合格率というのは下がります。「もっと上を目指せよ」といってケツを叩いているわけですから「安全なところを、安全に狙っていこうね」というやり方と比べたら、当然です。

すでにB判定が出ているところに確実に合格しよう、というのが公立高校でよくある指導ですよね。身分的に考えて、挑戦して失敗するよりも挑戦せず失敗しないほうが癖になっているのかもしれません。しかし、まだまだ未来がこれからある高校生がリスクをとってチャレンジしないでどうするんですか?そんなの18歳のくせにジジくせぇ。私なら「たいして行きたくもないところのB判定よりD判定でも行きたいところをめざし続けよ」と言います。たとえば理由があって3年前からずっと南山大学を志望していました、高3の秋になってA判定出ました、とかだったらそのまま主席合格して有終の美を飾ればいいと思うんですが、とりあえず南山大学を目指していました、A判定出ました、だったら次の難易度のところを頂点にして山を登りなおさないとダメでしょ。

受からない可能性が高そうだ、でも、頑張れば受かるんじゃないか、というところめがけて自分を引き上げる過程でしか成長ってないと思うんですよ。50kgのバーベルを持ち上げられるようになりました。じゃあ次は2.5kgウェイトを上げて52.5kgに挑戦するでしょう?50kgのまま、100回も200回も上げ下げしたところで、筋肉は大きくなりません。

私も会社員のときは「先輩、売上を成長させる意味あるんですか?」などと中二病的な質問をして先輩を困らせていたときもあったんですが、成長は絶対必要!「もう日本は豊かになったのだから、経済的な成長を追い求めてるんじゃなくて、心の豊かさを追い求めよう」なんてそんなの綺麗事です。成長を追い求めることをやめた時点で、いつでも貧困層に転落する可能性アリです。なぜなら日本は資本主義の自由競争市場だから。私が成長をやめたら、成長したい人が一気に追い抜いていくんです。個人が成長を追い求めないでも良い社会にするなら、共産主義に変えないとダメでしょ。でも共産主義に変えたところで、「努力して成功したい」という人がいるかぎり、競争はとまらないんじゃないでしょうかね。囚人のジレンマを考えてみたらだいたい想像つきますよね。


清須市の大学受験 相伝学舎
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