よく巷では「ゴールから逆算して考えろ」などと言われており私もこれについてはおおむね同意なのですが、受験勉強に関していうと微妙に当てはまらないことがあります。
たとえば数学でいえば、難関大合格のためには1月までに「レベルS」という問題集を消化することが必要だとしましょう。
・1月までにSを消化するためには12月にはSに取りかからなければならない。
・12月にSにとりかかるためには、11月中に「レベルA」を消化していないといけない。
・それまでにAを消化するためには、8月中にAに取りかからなければならない。
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と計算していくと、「今日からBという問題集の問題を20題やらなければならない」みたいに、いやどう考えてもそれムリだろ的なタスクに落とし込まれることがあります。というか、高1の4月からちゃんとした指導者がついて本人にかなりのやる気が無いかぎりそうなります。
よくある受験生の夏休みプランも同様です。「夏休み中に数学はIAIIBをおさらいして、物理は力学の範囲を解きなおして・・・」みたいな餅を絵に描くと、丁寧にやって達成できないか、達成できるが焦りすぎて勉強したせいで内容が頭に入らないか、どちらかに着地します。
以上のような背景から、受験勉強においては「トップダウン(理想論、逆算)」と「ボトムアップ(現実の話)」をミックスして行動に落とし込むのが良いです。
第一志望の受験科目と配点、そして合格最低点をしっかり覚えてそのためにやるべきことは何かの優先順位をつけるというのがトップダウン。
一方で、毎日取り組むルーチンワークというのは、1日で消化できる最大限の内容を計画するというボトムアップ。
目線は高く、やることは地味に、という考えです。