月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

暗記しないと始まらない

英語を教え始めるときには

 

・形容詞は名詞にかかる

・副詞は名詞以外にかかる

・前置詞+名詞=形容詞or副詞

・名詞は文のS,O,Cになる

 

のような文法の土台を押さえていくのですが、これらを覚えたからといって劇的に学力がつくというものではないので退屈に感じるかもしれません。

英語に限らず勉強で面白みを感じるまでには下積み期間ともいうべき、基礎事項の暗記が必要になることがおそらくほとんどです。

基礎事項を暗記しおわって、やっと考えることができます。

たとえば、

The poll, carried out by Globescan, provides fresh evidence that people the world over remain very concerned about climate change, despite the pandemic and subsequent economic impact.

こんなセンテンスがあるとして、

carriedやthatの役割を考えるときに

carried・・・過去分詞で名詞を修飾する、分詞構文となって副詞になる、be+過去分詞で受動態を作る・・・。

that・・・「あの」という形容詞になる、関係代名詞になって直前の名詞にかかる、同格接続詞になって直前の名詞になる、強調構文を作る・・・。

などが頭に思い浮かんでその判別基準を覚えているから正しく読解できるのであって、それら一つ一つを覚えていなかったら、考えるというスタート地点にすらたてません。

 

 As it travels through the region in the atmosphere where phosphine was discovered and airborne microbial life could be present, it would take readings and beam them back to Earth via the Photon spacecraft before being destroyed.

このセンテンスでは文頭にasがありますが、asは接続詞と前置詞の用法があって、接続詞の場合には「とき、ので、ように、つれて」などの訳語を覚えているからそのうち適切な意味はどれなのだろうか考えることができます。

「as=ように、ような」くらいしか覚えていない生徒にasを解釈しろといっても無理な話です。 

 

よくネット時代には暗記よりも検索能力を身につけるべき、などという人がいますが勉強に限っていえばそんなはずがなく、まずは暗記です。

数学すら青チャート例題くらい「意味分からない」と思いながらも暗記しておかないと先に進みません。そもそも意味が分からないから暗記しないというのはおかしな話です。分からないからこそ一通り暗記することで、全体の流れが分かり部分部分の意味がわかるのです。

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大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
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