地球は10枚のプレートからなるということはご存知のかたも多いと思いますが、これらのプレートはベルトコンベアーや空港にある動く歩道のように、地球の表面と内部を行き来しています。この考えをプレートテクトニクスといいます。
プレートのぶつかる境目が南海トラフなどの海溝で、この隙間から高圧状態の岩石に海水が注ぎ込まれることによって周辺の岩石の融点が下がり、岩石が解けてマグマになります。そのうち噴火したり、その熱で各地に温泉ができたりします。
さて、この動く歩道ですが、動く歩道の上に荷物がのっていたらどうでしょうか?
日本は4枚の動く歩道がぶつかり合っているので、荷物があると境界面で複雑な動きをしそうですね。
地球内部に下っていく部分に隙間があれば地球内部に吸い込まれていきそうですが、隙間が無ければ動く歩道どうしで押しつぶされてしまうでしょう。
プレート境界面では、動く歩道上にあった荷物、すなわちハワイとか赤道付近などの遠い海からやってきた堆積物や、逆に日本の河川から流れ出た堆積物(タービダイトと呼ばれます)が押しつぶし合っています。
実は、日本の半分はこのような押しつぶしあいの結果、堆積物が地球内部に吸い込まれるのではなくて大陸側にペリッとなすりつけられたことによってできているのです。
このような作用でできたものを付加体(ふかたい)といい、日本では太平洋沿岸で見られます。
プレートどうしの押しつぶしあいなので高圧になり、岩さえもグニャリと曲げてしまいます。
これはタービダイトが付加作用によってグニャリと曲げられたものです。
沖縄の天仁屋(てにや)というところで見てきました。
長い年月をかけて圧力がかかるので、岩さえも粘土のように曲がってしまうのです。間近でみると思わず声がもれてしまうほど圧巻です。
何百万年とか何千万年とかいうタイムスパンで地球が活動した形跡が、このように目に見えるというのは興奮しませんか?