数学は授業がいけてなくてもチャート例題を繰り返しとけばなんとかなるので、自習で国立二次レベルまでもっていける人もそれなりの割合で存在します。一方で、英語は単語帳と文法の問題集を買ったあとに何を選べばよいのかわからず、レベル別問題集を買ってしまって不毛な時間を過ごすことになりがちです。
しかし英文内容が読めていないのに「次のアからオのなかから、本文の内容と一致するものを選べ」という問題を解いても、それは英語の問題ではなくてくじ引きをしているだけなので学力は上がりません。
たとえば
Once we graduate everything changes.
に対して
「いったん私たちが全てを卒業すると変わる」
などと訳してしまう人は、どれだけ長文問題を解いてもダメに決まってます。
文法を用いて英文読解を教えるというのは、
「onceは接続詞と副詞の用法がある」
「接続詞が文頭に来たときには、後ろに従属節が1つと主節が1つの構造(S+V) S+Vになると予想する」
「graduateは自動詞」
というルールを教えて、上の英文の文構造がどうなっていくかを読み解く説明をする、あるいはヒントだけ与えて文構造を読み解かせることを言います。
しかし現実には多くの英語の授業で「いったん私たちが卒業すると、全てが変わる」という訳だけ与えられて、「ここはこう読む」としか教わりません。
それも当然です。「ここはこう読む」としか高校時代に教わらなかった人は、教える側になっても「ここはこう読む」としか教えられないからです。