先日、岐阜県にある日本最古の石博物館に1年ぶりに行ってきました。
1年前は妻のお腹にいた長男が今は地表におります。
この博物館は地球の始まりから現在にいたるまで教科書に出てくるような主要な岩石を網羅していてとても展示が充実しています。その割に入場料は300円でとてもコスパが良いです。今回は併設の道の駅で入場料100円引き券をGETできて200円で入れました。
こちらはストロマトライト。シアノバクテリアがつくる岩石です。シアノバクテリアは海生の植物で光合成をして海に酸素を供給したと言われています。今でいう海苔?くらいのイメージです。
ストロマトライトとセットで教科書にでてくる縞状鉄鉱層もばっちり展示してありました。
ラパキビ花崗岩という珍しい花崗岩がありました。この花崗岩はカリ長石のまわりを斜長石が囲っています。こういう自然のつくる美しい造形を楽しめるのも地学の魅力の一つです。
この博物館の名前の由来となっている、日本最古の石(を含む礫岩)です。この礫岩全体はわりと新しめなのですが、この礫岩に含まれる片麻岩が20億年前にできた石ということです。
片麻岩というのは元々の岩石が強い圧力や高い温度によってもとの性質から変化してしまった岩石のことです。キラキラした縞模様をもつ綺麗な岩石です。
ちゃんと片麻岩らしい縞々模様をしているので「片麻岩の組織がよくわかります」と説明されています。
この片麻岩に含まれるルビジウムとストロンチウムで放射年代測定をしたところ20億年前と分かったそうです。放射年代測定というのは高校でも化学や物理で習う放射性同位体の半減期の性質を用いて行うものです。
片麻岩は花崗岩や泥岩などが地中に潜ってできるという成り立ちをしているのでそもそも老齢の岩石です。
しかし前から疑問に思っていたんですが、なぜこの礫岩のなかにある片麻岩の年代測定をしようと思ったんでしょうか?
思いつきでそこらじゅうの片麻岩を測定したわけじゃないと思うんですよ。片麻岩って別にそこまで珍しい岩石というわけじゃないし。
なんでだと思いますか?
実は私、3度目の訪問にして気づいちゃいました。ヒントはこの写真の中にあります。