月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

子どもに教わるくらいがちょうど良い

教育じみたblogシリーズ最終回です。

子どもを育てるというのは楽しいです。子どもの成長はもちろんのこと、親という役割を果たすことで自分自身がどう育ってきたか、自分の両親にどうやって育てられてきたかを客観的に考えられます。タイムスリップしている気持ちです。

子どもに教育をほどこすときには「自分がやってよかったこと」が基本姿勢になります。「よかった」とポジティブに評価できること以外にも「普通だと思っている」くらいのことも混じります。平たく言えば自分が育ってきた価値観のもと、子どもを教育することになります。

それだけなら問題ないんですが「自分がやらずに後悔したこと」が入ってくることもあります。もっと勉強すればよかったと後悔している人が子どもに勉強をさせると「よかれと思ってやっているのに」という正義が発動するので、子どもが嫌がっていることを無視しがちです。これは先日「サッカーを好きにさせたい」という相談についての記事を書きましたが同じことです。「サッカーは素晴らしいから、好きになればいいのになぜならない?」という正義がサッカーに魅力を感じられない子どもを苦しめることになります。

子どもと接するときに忘れがちなのは、「自分が経験していないけど楽しいこと」が世のなかにいくらでもあるということです。サッカーに興味を持たなくても、当の本人からしたら野球のほうが面白く感じるかも知れません。サッカーでも野球でもなく、親も子もしらないもっと別のことが世の中にはいくらでもあって、今はまだ出会っていないことに今後強い興味を持つ可能性もあります。

若いうちのほうが色々なことに好奇心を開放していられるので、親が子どもに何かを教えるよりむしろ、子どもが何に興味をもつのか、どこが面白いのかを教えてもらって親が子どもを通じて世界を広げてもらうくらいの姿勢がちょうど良いのだと思います。

我が家では父も母もまったく興味がなかった深海魚に娘が興味をもち「メンダコが可愛い」と言い出しました。確かに図鑑をみると、メンダコは生物らしからぬ愛嬌があります。でもなぜ深海魚?謎です。

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
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