月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

理屈でto不定詞を読み解く

... someone to go with

というフレーズが英文中にあったとき、それぞれの単語の意味が

someone 誰か

go 行く

with いっしょに

だから「一緒に行く人」と訳せたとします。では

... someone go with

だったらどうでしょうか?toがありませんが使われている単語は同じなので「一緒にいく人」と訳せそうな気がしますが、もちろんダメです。

someone to go with

の解釈では

1. toの役割は?

2. withが前置詞とするとその目的語は?

という2点を論理的に処理することが必要です。この処理にあたってはまず2のwithの目的語が省略されているわけではなく、直前のsomeoneがそれに該当すること、したがって

go with someone「誰かと一緒に行く」

という関係が基礎にあることを見抜き、to不定詞が形容詞用法であると判断し、

somone (← to go with)

の修飾関係になっていることから(to go withな)誰かという日本語訳が考えられることで「一緒にいく人」という訳を導くことができます。

この題材は英語教室(仮)の中2の塾生の授業で扱いました。

英文法を学ぶというのは本来こういうことを言うはずなんですが、中学で習うto不定詞の形容詞用法といえば「すべき、と訳す」くらいしか習わないのが実態です。でもそれだと英語の読解が理屈ではなくフィーリングになってしまいます。

 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
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