三角比(sin,cos,tan)をこれから勉強する塾生に、ささっと直角三角形での定義を教えたところ
「これって何に使うんですか?」
という純粋な質問をもらいました。
「単に辺の比から角度が分かるっていうことですよね?」
なかなか、というかとても鋭い考察です。
私こうみえて理学部生ですのでsin, cos, tanが世の中のあらゆる現象に関係していることが瞬時で頭のなかに出てきたんですが、それを説明するには三角比の定義を単位円を用いた一般角に拡張して、そこから単振動をグラフにして・・・色々と話を進めないと説明できないことばかり。
苦し紛れに、
「標高1500mの露頭で砂岩の傾斜を計測して30°とわかったら、1km先では1km×tan30°≒600m標高がさがって、900mのところに同じ岩石が出てくるでしょう」
と説明しておきました。
10分くらい時間があればもう少し身近な例で
(地球物理学実験資料より)
地震波の伝わり方をスネルの法則で調べられることが説明できますし、
y=sinxのグラフまで話が進めば、
(波の教科書より)
太陽からやってくる光の性質とか・・・
なんでもかんでもsin, cosで表してしまえるフーリエ変換とか・・・
(地球惑星数学講義資料より)
これだけ世の中が三角比だらけだと思うと、高校1年生で三角比を勉強できるこの世の中に生まれて私たちは本当に幸せですね。