先週は蛍光の実験をしました。
フェニルチオフェン誘導体という物質は、溶媒によって電子の安定状態が異なります。
安定な状態に紫外線をあてると当てたとおりの色になります。溶媒によって安定状態が異なるということは電子の振る舞いが変化し、紫外線をあてたときにお返しとして発する光の波長が変化し、蛍光色が変わります。
高校生向けに解説しておくと、普通、紫外線をあてると電子が基底状態(E0)から励起状態(E1)へと移動して、ふたたび基底状態(E0)に戻るときに同じ波長の光を放出するので、青みがかった色を呈します。
溶媒によって電子の状態はより安定になります。紫外線をあてると普通はE1へと移動するところ、安定する溶媒中ではE1に移動することになります。すると、E1よりはE2のほうがE0に戻るときのエネルギーが小さくなります。エネルギーと波長はE=hc/λの関係があります。つまりエネルギーと波長は反比例します。エネルギー差が小さいということは、波長λが大きくなります。すると紫外線(300 nm)の光をあてても、返ってくる光が400 nmや500nmといった色を示すことになります。
面白いですね〜。
え?高3で物理を履修しているのに↑の言っていることがチンプンカンプン?
原子を勉強しなおしましょう。